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堺市の吉野でございます。 本日は堺市における喫煙対策ということで、お話させていただきます。 まず本市における喫煙対策ということと、本庁舎における喫煙対策の経過、なぜ分煙でなく禁煙か、それと喫煙者に対する対応、以上四点を柱としてご説明させて いただきたいと思います。(このページの下欄に,主催者の責任で,堺市役所の禁煙・市議会の喫煙室など掲載しました) 《堺市の禁煙対策(健康都市をめざして)》 (リンクしています) まず一番目、堺市における喫煙対策、これについて読みますと、本市は平成10年、一人一人が健やかで生き生きと暮らせる街を目指すことを誓い、健康都市堺を築くことを宣言し、平成13年には堺市総合計画堺21世紀未来デザインにおいて生涯にわたる健康づくりを重点項目に取り入れ、健康都市堺の実現を目指しているところでございます。 こうした中で喫煙対策については健康都市堺21基本計画でその推進を定めておりますが、この度の健康増進法の制定を機に、健康づくりの先進都市として、市の施設では禁煙を基本として、市民と職員の理解のもと共同して受動喫煙の防止を図り、健康都市堺を推進するということです。 《管理している庁舎や公用車の数と禁煙の状況》 庁舎の数なんですが、私どもが居ります本庁舎、支所とか図書館、体育館、合計115施設がございます。学校については146の学校を有しています。 受動喫煙による市民や職員への健康への防止を図るため、施設の建物内では禁煙を実施することとし、平成16年4月から実施しているところでございます。 喫煙者に対しては建物外に喫煙場所を指定しております。 学校については146ございますが、教育上の観点や施設の特性に照らし、敷地内を禁煙としております。 同一建物内に民間や他の団体が入居している施設については、当該団体と十分、協議・調整をして実施しているところです。 その他の対策としては公用車約570台ございますが、全車禁煙としております。 周知の仕方ですが、喫煙対策について広報紙、ホームページに掲載するほか、PRを徹底し市民の理解を得ています。自治連合会とか老人クラブ、タバコ組合さんとかも周知して理解を得ています。 で、 喫煙している職員への対応ですが、喫煙対策の実施について啓発、指導を行い、理解を得るとともに産業医による個別の保健指導、禁煙を支援するための対策を講じている。 こういう形で4月1日から、全庁舎における喫煙対策、禁煙対策をスタートしたところでございます。 《過去からの喫煙対策の経過》 (リンクしています) 次に、これまでに至った経過ですが、先程申しましたように115施設と146学校があるわけですが、今までは各施設管理者が、独自に対応されて分煙されてるところもあるし、禁煙しているところもあったという状況でした。 本庁舎についての経過は、平成7年10月に庁舎内完全分煙を市長に具申し、平成8年5月に分煙化の推進について回答しております。 平成8年12月、これが最初の喫煙対策の始まりかと思うんですが、21階建ての高層館の各フロアに喫煙コーナーを設置しました。(窓は開閉できない) 平成10年11月に全職員にアンケートを実施しております。 その中で全面禁煙は約25%、禁煙コーナーの設置は約70%でございます。 平成13年2月、市民アンケートを実施しました。 二十歳以上の市民15,000を無作為で抽出しました。 そのなかで公共施設での喫煙についてどう思うかで、全面禁煙が約39%、分煙が58%、そういう状況でございました。 平成13年2月に高層館各フロアで、分煙コーナーの正しい利用方法の周知をしましたが、これについてはなかなか守られていない状況がありましたが、再度徹底と言うことでやったところです。 平成13年7月、喫茶室が21階にございますが、これについてもご協力をお願いして禁煙席を設けたところでございます。 それと平成14年7月に庁内喫煙対策検討会を発足して、喫煙に対してどうしたらいいのかということをいろいろ議論を深めてまいったところでございます。 平成15年2月に本庁舎約2,000名ですが、アンケートを実施しております。 平成15年5月に健康増進法が施行されたところでございます。 以上が私どもの本庁舎における喫煙対策の経過でございます。 《分煙ではなく完全禁煙の方向へ》 次になぜ分煙ではなく禁煙に踏み切ったのかということでございますが、健康増進法からいけば分煙でもいいし禁煙でもいいと。 いろいろ議論がございました。 今の流れからいきましたら、新しい建物、本館でございますが(窓は開閉できる)、この4月から共用開始してるんですが、これについても分煙と言うことで当初、各フロアに分煙室を設けておりました。 各フロアに5〜6uくらいの完全分煙できるくらいのスペースを造っておりました。 ところが平成15年5月に健康増進法が施行されて、それでいいのかという話の中でいろんな話をした中でそういうような結果になったところです。 平成8年からいろいろ喫煙対策に取り組んできております、確かにいろいろタバコについて難しい問題、健康の問題がございまして、いろいろ紆余曲折しながら、順次喫煙コーナーを設置して、分煙場所を指定して喫煙対策に取り組んできたところでございます。 《本庁舎職員へのアンケートで過半数が禁煙派に(時代が変わった)》 先程申しました平成15年2月に、本庁舎に勤務する職員に対して、喫煙に対する実態調査をしたわけでございます。 その結果、現在喫煙している職員は約三割でございました。 そして「庁舎内での喫煙に対してどう思っているか」という問いに対しては、約87%が不快に感じているという回答でした。 また、「タバコの煙の害を感じていますか」との問いについてですね、約89%の職員が害を感じているとの回答でした。 最後に一番肝心な質問項目を設けたわけでございますが、「庁舎内での喫煙対策をどのようにしたらよいと思いますか」との問いに対してですね、分煙派が約48%、禁煙対策が約52%を占める結果となっています。 今まで説明したように平成10年11月に、全職員に対して行ったアンケートでは禁煙が約25%、分煙が69%と多数を占めていたわけですが、こういう時代の中で5年ですが経過した中で、そういうタバコの流れというんですか、変わったような感じがしたような次第でございます。 最終的に、実際 115施設ある内でどういう状況にあるかということですが、今年の1月ですが市の施設全てで、約半数の施設が建物内禁煙を実施していることが判っています。 以上の点から考えまして新しい庁舎ができる平成16年4月から、建物内禁煙に踏みきった状況でございます。 《学校は建物内の禁煙のみならず、敷地内を全面禁煙へ》 それと、学校については、146あるわけですが、建物内禁煙のみならず、敷地内禁煙を実施しているわけでございますが、その趣旨でございますが、児童生徒の健康維持増進を図っていくと言う学校保健の流れを踏まえ、敷地内禁煙により受動喫煙による健康への影響から子どもを守ること、保健学習、保健指導、総合的な学習の時間等で喫煙防止の推進を図ると、それと教職員を始めとする大人が望ましい生活習慣を示すことにより、児童生徒により一層の喫煙防止の意識付けを図ると言う観点から、教育上の観点からも敷地内禁煙を実施しているところでございます。 《市民の理解と協力を得るために(タバコが生き甲斐という人もいたが・・・)》 敷地内禁煙という取り組みを進めるに当たって、市民の皆様の理解と協力が不可欠でございますので、先程お話させていただきましたが、広報紙やホームページを活用して、周知を図るとともに、各施設管理者に対しても、趣旨の徹底を図り統一的なビラを掲示しPRを行っております。 また、自治会さん、老人クラブさん、会合の際に時間を頂戴して趣旨説明を行い協力をお願いしたところでございます。 特に老人クラブさんにつきまして、タバコを生き甲斐とされる方もございました。 その楽しみを奪うのかという厳しいご指摘を頂戴もしましたけれども、最終的には全体の説明会で説明させていただきましてご理解を得たところでございます。 《各施設での喫煙者への対応と喫煙場所の現状》 最後に喫煙者に対する対応でございますが、喫煙者に対しては建物外に喫煙場所を指定すると説明しましたが、各施設で可能な範囲で渡り廊下等できるだけ利用して喫煙場所を設けています。 というのは厳しい財政状況でお金を使いたくないということがございまして、現状の施設を利用して場所を確保してほしいということでお話させて頂いています。 で、本庁舎につきまして各玄関口には、市民の方が来られた場合、現在吸っているタバコの火を消すための灰皿を各玄関に置いています。 喫煙場所としては、新しい庁舎東玄関付近に屋根掛けをした喫煙場所と、新しい庁舎高層館と本館で連絡通路の外側に喫煙場所を一か所設けて合計二か所の喫煙場所を設置しているところでございます。 《市職員の喫煙は休憩時間のみ》 なお、喫煙場所の職員の利用について、休憩時間を除いて差し控えることとしておりますので、喫煙している人についてはかなり苦痛のようでして、一日の喫煙量もかなり減っていると聞いていますが。 ここに至るまでいろいろな話があったわけですが、喫煙者からは受動喫煙防止には、分煙室を作ればいいのではないかという強行な意見が出されたわけでございますが、その説得に時間と労力が掛かったわけでございます。、そういう状況のなかで本市の喫煙対策がこの4月1日から動き始めている現在でございますが、皆様の理解と市民の皆さんの理解を頂いて、建物内禁煙の状況を守って頂いている現状でございます。 以上が堺市における喫煙対策でございます。 ありがとうございました。 堺市の講演終了
堺市役所の禁煙,市議会の喫煙室,館外にある喫煙所を掲載しました
Q・・・・全面禁煙については、職員、市民においては成功しているのに、議員のみ実施していないのは矛盾があると思いますが、大きな反対意見はないのですか。 A・・・・監査請求がされたり、意見もありましたが、議会には管理権があり、現状は議会フロアーのみ、喫煙室を設けています。 Q・・・・模範を示すべき側がこのままなのですか? それともなくして行く方向ですか? A・・・・議会には、独自の管理権があるのですが、段階的に分煙をして、最終的には全面禁煙にしていく流れだとおもいます。 Q・・・・なぜ、議員のみ特別扱いされるのですか? 市の方はどういう考えですか? 吸わないで守っている人もいるので市の責任として平等にして欲しいです。 A・・・・禁煙か? 分煙か? 受動喫煙の観点から喫煙所を1カ所設けていると言う現状です。 Q・・・・タバコ税は市民税として入ってくるのか? A・・・・税の関係等もあったが、健康堺21の取り組みとして最終的に理解をお願いしています。
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