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140 インフルエンザの重篤化・死亡リスク対策として「タバコ対策=禁煙推進」が重要(政府に要請)
2009/5/23(土)13:51 - smokefree - 4815 hit(s)

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以下の要請書を、政府(総理官邸、内閣府、厚生労働大臣)の他、同趣旨を大阪府・政令市(大阪市・堺市)、また各政党にもお送りしました。 NPO法人子どもに無煙環境を推進協議会


インフルエンザの重篤化・死亡リスク対策として「タバコ対策=禁煙推進」が重要です

新型インフルエンザ対策本部(第4回会合、平成21年5月22日)で決められた「基本的対処方針」 http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/flu/swineflu/index.html で、
「今回の新型インフルエンザでは、海外の事例によれば、基礎疾患(糖尿病、ぜん息等)を有する者を中心に重篤化し、一部死亡することが報告されている。…(1)感染拡大を防ぐとともに、(2)基礎疾患を有する者等を守るという目標を掲げ、対策を講じることが適当である。」とされていますが、

(1)インフルエンザの重篤化・死亡のリスク要因は動脈硬化を主とする心血管系、糖尿病、呼吸器系やぜん息であり、かつこれら疾患の予防可能なリスク要因として喫煙及び受動喫煙があります。従ってインフルエンザの重篤化・死亡のリスクを減らすためには生活習慣病対策の中でも、とりわけ禁煙推進が最も大事なことのひとつで、「禁煙」が即効的な予防可能な個人行動及び社会的対策として重要なことの啓発と施策は極めて有効です。
 今回の新型インフルエンザ発生の機会を捉え、秋以降の流行懸念対処や通年的なインフルエンザ対策としても、国として、積極的な禁煙推進政策を強く進めていただくようお願いいたします。このことはWHOのタバコ規制枠組条約ガイドラインに沿うことにもなり、国際的対処が求められている内容でもあります。

(2)インフルエンザによる日本での年間死亡数は1万人余りのようですが、今回万一にも、蔓延したり、強毒性に変異すれば、死亡者は数倍〜数十倍になる可能性もあり得ます(スペイン風邪の時は日本の人口が今の半分以下で40〜50万人死亡)。それに肺炎(インフルエンザで亡くなったり重症となる人は肺炎球菌肺炎が多い)に至って死亡するケースもあり得ます(肺炎死亡者は年10万人以上)。
 従って、インフルエンザによる重篤化・死亡リスクを減らすために、「禁煙」が即効的な予防可能な個人行動及び社会的対策として極めて重要かつ有効です。

【上記を裏付けるデータ】
・喫煙者は非喫煙者の2.42倍インフルエンザに罹患しやすく、罹患すると重症になる(非喫煙者30%に対しヘビースモーカー54%)、インフルエンザ患者の31%は喫煙がなければ発病しなかった、などが報告されています(Lidia et al. Cigarette Smoking and Infection. Arch Intern Med. 2004;164:2206-2216 http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/full/164/20/2206 )。⇒要旨 http://www.eonet.ne.jp/~tobaccofree/SmokingInfection.ppt
・喫煙若者はインフルエンザ(H1N1)に罹患しやすく、重症化しやすい。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7121513?dopt=Citation (N Engl J Med. 1982 Oct 21;307(17):1042-6.Cigarette smoking as a risk factor for epidemic a(h1n1) influenza in young men.Kark JD, Lebiush M, Rannon L.)。⇒図 http://www.eonet.ne.jp/~tobaccofree/kark82.gif
・またインフルエンザの重篤化・死亡のリスク要因として、上記の政府の「基本的対処方針」であげられた"基礎疾患を有する者等"には、動脈硬化を主とする心血管系、糖尿病、呼吸器系やぜん息患者で、これら疾患の大きなリスク要因として喫煙及び受動喫煙がある(喫煙で2〜10倍増える)ことは、国際的に既に明らかにされております。

(3)5月31日は「世界禁煙デー」で、この日から1週間は禁煙週間です。この機会に厚生労働大臣メッセージに上記も盛り込み、インフルエンザ防衛上からも「禁煙推進」の重要性を国民に広く呼びかけていただくとともに、今回は大臣だけでなく、内閣総理大臣メッセージとしても公表いただくようお願いし、提案させていただきます。よろしくお願いいたします。

(4)なおこの関連ですが、町田和彦・早稲田大学人間科学学術院教授は、読売新聞で以下の指摘をされております。
新型インフルエンザ―考えさせられる隔離対応―
http://www.yomiuri.co.jp:80/adv/wol/opinion/society_090518.htm
「…インフルエンザの死亡のリスク要因は動脈硬化を主とする心血管系、糖尿病、呼吸器系であるが、それらの予防とそれ以上の悪化を防ぐためには生活習慣病対策が最も大事なはずである。他の先進諸国並みのたばこ規制がなされないばかりか、…」

参考 日本禁煙学会:新型インフルエンザ流行に際して喫煙対策に関する緊急声明(2009/5/25)
    http://www.nosmoke55.jp/action/0905influ.html


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【140】 インフルエンザの重篤化・死亡リスク対策として「タバコ対策=禁煙推進」が重要(政府に要請) 2009/5/23(土)13:51 smokefree (2513)

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