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クマ先生

 「コラ モグラのかあちゃん、タバコがどうしたんじゃ 子どものそばで、何でタバコを吸うんじゃっ。このおろか者 あんなに子どもが苦しがっているのに、気がつかないほど、吸う親があるか
ミミさんのおかげで手おくれにならずにすんだが…危ないところじゃった。村のきれいな空気を、そんな物で汚してくれるな。みんな、迷惑している。タバコが水浸しになってよかった。なぁ、みんな?」

 動物村のみんなも、「うん、うん」とうなずいています。

 モグラのお母さんも、クマ先生にしかられて、目がさめたようです。

モグラ

 「……すみません…。ひさしぶりに町の友だちからもらったもので…つい、つい、うれしかったものだから……。

 それで…子どもたちは、今どこに……」

クマ先生

 「ワシの病院じゃ。今ごろは、元気になってご飯を食べているだろう、早く会いに行ってやるといい」

<すこし間をおいて>

 数日後、村には再びきれいなおいしい空気が戻ってきました。

<ゆっくり、ぬく >