非喫煙者健康保護法の議員立法を是非お願いします
  2000.1.6

 わが国には,子どもや妊婦を含め,非喫煙者の健康をタバコから守る法律はありません。
しいてあげれば,労働安全衛生法の快適職場指針(空気環境におけるタバコの煙や臭いについて,労働
者が不快と感ずることのないよう維持管理することとし,必要に応じ作業場内における喫煙場所を指定す
る等の喫煙対策を講ずること)だけです。

 ホールや映画館,百貨店売場,ドーム球場,新幹線や電車内の禁煙は,消防法や鉄道営業法など,
火災防止の観点からの規定です。これらの援用で,かろうじて非喫煙者の健康は,少し守られているに
過ぎません。
 一方で,たばこに関係する法律は,大蔵省の所管する「たばこ事業法」,「たばこ税法」など,たばこの
製造,販売,生産を保護する内容だけで,非喫煙者の健康を守るという何よりも大切な内容は皆無です。
何か間違っているのではないでしょうか。

 非喫煙者の健康をタバコから守るための法律が,新世紀を迎えようとしている今,わが国でも絶対に必
要です。国がこのような法律を作ってくれることを,今か今かと私たちは待っていました。しかしそろそろ待
ちくたびれてしまっています。国際的にも大きく遅れを取ってしまっています。

 以下がその素案ですが,未成年者の項は,「未成年者喫煙禁止法」に入れ込むのも一方法ですが,
この法は警察庁が所管していますので,むしろ健康づくりの観点から,「非喫煙者健康保護法」に盛り
込む方が良いように思います。このことも含め,ご検討いただき,

 国会議員の方々が,どうぞ議員立法で成立させていただけるよう,お願いするものです。

                        特定非営利活動法人「子どもに無煙環境を」推進協議会
          
           〒540-0004 大阪市中央区玉造1-21-1-702
                                                      Tel,Fax06-6765-5020 email

非喫煙者及び未成年の健康をたばこから守る法律(概要案,2000.8.1更新

第一条(目的) この法律は,非喫煙者の健康をたばこから守り,また未成年者がたばこを吸い始めないための社会環境
を整備し,もって国民の健康の増進に寄与することを目的とする。

第二条 国及び地方公共団体は,非喫煙者及び未成年者の健康をたばこから守るために,施策を講じなければならない。

第三条 公共的施設,公共交通,教育施設,スポーツ施設,政令で定める規模以上の飲食店の管理者,事業所の事業者,
及び路上の管理者は,非喫煙者がたばこの煙を吸わされないよう,建物,敷地内及び路上を整備し,その旨表示し,遵守
させるようにしなければならない。

2 必要により喫煙指定場所を設ける場合は,たばこの煙を非喫煙者が吸わされないよう設備し,喫煙指定場所の表示を
しなければならない。

第四条 何びとも,不特定多数が利用する公共の施設,複数の勤務者のいる事業所内では,喫煙指定場所以外で,また路
上では禁煙地域で,喫煙してはならない。

第五条 未成年者が購入することが可能な場所には,未成年者の購入が可能なたばこ自動販売機を設置してはならない。

 

【非喫煙者及び未成年者の健康をたばこから守る法律】(第一次素案)   
   (非喫煙者健康保護法)                                                2000.1.6

第一条(目的) この法律は,非喫煙者の健康をたばこから守り,また未成年者がたばこを吸い始めな
 いための社会環境を整備し,もって国民の健康の増進に寄与することを目的とする。

第二条 国は,非喫煙者及び未成年者の健康をたばこから守るために,施策を講じなければならない。

2 国は,講じた施策について,毎年国会に報告しなければならない。

3 地方公共団体は,国の施策に準じて,当該地区の状況に応じた施策を講じなければならない。

第三条 公共的施設,公共交通,教育施設,スポーツ施設,政令で定める規模以上の飲食店の管理者,
 及び事業所の事業者は,非喫煙者がたばこの煙を吸わされないよう,建物及び敷地内を整備し,かつ
 その旨を表示し,遵守させるようにしなければならない。

2 屋外にあっても,不特定多数が利用する施設及び路上の管理者は,非喫煙者がたばこの煙を吸わさ
 れないよう,表示し,遵守させるようにしなければならない。

3 必要により喫煙指定場所を設ける場合は,たばこの煙を非喫煙者が吸わされないよう設備し,換気
 を別系統にし,喫煙指定場所の表示をしなければならない。

第四条 何びとも,不特定多数が利用する公共の施設,複数の勤務者及び外来者のいる事業所内では,
 喫煙指定場所以外で,また路上では禁煙地域で,喫煙してはならない。

第五条 たばこの外箱及び広告には,たばこが非喫煙者及び未成年者の健康に害がある旨の政令で定め
 る注意表示を,政令で定める規定により表示しなければならない。

第六条 電波媒体によるたばこの広告はしてはならない。

2 たばこの広告看板は,たばこ販売店以外では掲げてはならない。

3 たばこ及びその広告物は,路上や郵送等で,配ってはならない。

4 未成年者を購読及び視聴対象とするメディアでは,たばこの広告はしてはならない。

5 たばこの製造者,販売者及び栽培者は,未成年者が参加する催しを行ってはならない。

第七条 未成年者が購入することが可能な場所には,たばこ自動販売機を設置してはならない。

2 何人も,たばこの購入を未成年者に依頼してはならない。

3 未成年者に,たばこを勧めてはならない。

第八条 第三,五,六,七条1項に違反した場合は□□万円以下の罰金に処する。第四条,第七条2,
 3項に違反した場合は□□円以下の過料に処する。
                                                    
       以 上