「非喫煙者健康保護法」の制定署名204,349人分に添えて,以下の文を
坂口厚生労働大臣に手渡し,同趣旨を衆議院議長及び各党にも提出しました。

                                                                 平成14年4月22日

 

内閣総理大臣   小泉潤一郎 様 

厚生労働大臣   坂口   力  様

 

                              特定非営利活動法人「子どもに無煙環境を」推進協議会

                                       会 長    竹村  喬

                                    〒540-0004 大阪市中央区玉造1ー21ー1ー702

                     Tel・Fax 06ー6765ー5020   email 

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                  pdf 提出経緯と趣旨
 

「非喫煙者健康保護法」の制定署名の提出とお願い

 

謹啓

  本会は,健康づくりに関わる諸団体の協力を得て,「非喫煙者と未成年の健康をたばこから守る法律」(非喫煙者健康保護法)の制定署名を20万4千人余集めましたので,ここに署名簿,及び署名提出の経緯と趣旨を別添提出いたします。以下の点についてご高配をよろしくお願い申し上げます。
(衆議院議長,及び各党にも同趣旨の要請をしました)

 

1. 現在,政府提案の「健康増進法案」が国会で審議に入ろうとしています。

     この「健康増進法」の第5章第2節(受動喫煙の防止)の第25条には

       「学校,体育館,病院,劇場,観覧場,集会場,展示場,百貨店,事務所,官公庁施設,

         飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は,これらを利用する者について,

         受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において,他人のたばこの煙を吸わされることを

         いう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」

    という内容が盛り込まれています。

 

2.しかし,今回の署名文に入れていますように,国民の4分3以上を占める非喫煙者及び未

    成年の健康をたばこの害から守るためには,以下の内容が不可欠です

 

    (1)「努めなければならない」ではなく,「講じなければならない」としていただきたい

    (2)「公共交通」及び「歩行道路」も対象に入れていただきたい

    (3)「禁煙」の表示を義務づけ,喫煙指定場所を設ける場合はその旨の表示を義務づける

    (4)「喫煙者は,禁煙場所では喫煙してはならない」 を盛り込む

    (5)「未成年者が購入可能な場所には,未成年者の購入が可能なたばこ自動販売機を設置

          してはならない」 を盛り込む

 

3.労働安全衛生法の第7章2(快適な職場環境の形成のための措置)では,指針で

    「たばこの煙や臭いについて,労働者が不快と感ずることがないよう,喫煙対策を講ずるこ

    と」,との規定がありますが,努力規定であるために実効性のない場合が少なくなく,特に中

小企業では,未だに多くの非喫煙者が煙害に苦しんでいる現状があります。「健康増進法」の

文案では,同様のことが起こりかねません。

 

4.今回「非喫煙者健康保護法」の署名に協力いただいた国民多くの切実な願いをどうぞお汲み

    取りくださり,国民の健康づくりにとって極めて重要な,真に実効性のある「非喫煙者の健
    康保
護」の法制定を,是非とも進めていただけますようお願い申し上げます。