原告の訴え

執務室を禁煙とし、損害賠償700万円を支払え

1983年4月多坂市に就職した仁志健一さんは、同年7月交通局建設部の設計の職務に従事した。職場内の受動喫煙で1986年5月、アトピー性皮膚炎が発症した。職場にエアクリーナーが設置されたが 、症状緩和に程遠く、「職場の禁煙」を求める調停も不調に終わった。赤い発疹が顔面、頭、胸腹部、背中、腰、腕、足、耳の中と身体のいたるところに生じた。この発疹は激しい痛みを伴う。人格権と、雇用者の安全配慮義務を根拠に、1991年8月27日、「職場の禁煙と損害賠償」を求める裁判に訴えた。

訴       状

当事者の表示−別紙記載のとおり
請求の趣旨及び原因−別紙記載のとおり
添付書類
1、委任状 1通
平成3年(1991年)8月27日
原告訴訟代理人
 弁護士 吉 田   肇
    同 神 谷 誠 人
    同 田 村 宏一
    同 山 本 勝 敏
多坂地方裁判所
     民事部 御 中


請求の趣旨

1、 被告(多坂市)は、原告(仁志健一)に対し、原告の現在及び将来の執務室を禁煙室とせよ。
2、 被告は、原告に対し、金700万円、及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3、 被告は原告に対し、本訴状送達の日の翌日から前第1項の措置を採る迄の間1日あたり金3700円の割合による金員を支払え。
4、 訴訟費用は被告の負担とする。 との判決ならびに第2項および第3項について仮執行の宣言を求める。