受動喫煙診断書による職場のタバコの改善事例

以下に紹介するケースは2005.3〜4に相談があった事例です。

ピンク先生に紹介して診断書を書いてもらい,職場に提出し,改善は不十分でしたが,
ケースによっては,禁煙が実現した例もあります。

ご本人の了解を得ましたので,参考までに,診断書提出事例として,以下紹介します。
(このような診断書を書いてくれる医師は,本会のネットでお願いすることは可能で すので,
地域を連絡いただければ,紹介できるケースがあり,改善に至るかも知れません。)
 

1.職場のタバコの件で御相談です(2005年3月26日に以下の相談メールが来ました)

こんにちは。初めてメールさせて頂きます。Sという者です。
 
この度は、ホームページの方を拝見いたしまして、メールでの相談は常時受付とのこ
とでしたので、お言葉に甘えてメールを送らせて頂くことにしました。
 
ホームページの方でも、小規模な事業所で女性が苦労しているケースが多いとのこと
でしたが、私も同じような状況にあります。
 
***
 
職場は小さな制作会社で、二十人弱の従業員の内女性は私一人(社長の奥様も含めれ
ば二人ですが)。社長を始め、男性社員の多くが喫煙者です。
 
職場には一応喫煙コーナーが指定されているのですが、その喫煙コーナーというのが、
私の席の丁度真後ろにある流し場なのです。
細長い部屋の真ん中辺りで窓も換気扇も無く、換気は全くされていません。
私の席と喫煙コーナーの間に仕切りはありません。
 
結果、男性社員が入れ代わり立ち代わりやって来て煙草を吸って行く、という状態に
なっています。
 
加えて、社長は普通に自分の席で煙草を吸ったり、吸いながら社内(と行っても狭い
部屋なのですが)を歩き回ったりしています。ちなみに社長の席も私の席の近くです。
 
今の所、特にタバコアレルギーなどの顕著な症状はありませんが、基本的に粘膜が弱
いため、鼻や喉の調子が悪くなることはしばしばあります。
 
そしてそれ以上に、このままこの環境で仕事を続け、受動喫煙し続けるということで、
将来に渡っての自分の健康に対して非常に大きな不安を感じています。
端的に言うと、今、職場で呼吸するのが恐い、という心境です。
今の職場に勤めてもうじき1年になります。
 
***
 
問題は、なまじ小さな会社で社長との距離が近い分、こういった苦情めいたことを中々
言い出せないということです。
社長のワンマンに近い会社なので、社長との間が気まずくなると、とても仕事を続け
にくいと思いますので。
 
しかし同時に、現在の仕事が自分に合っていて、社長も私の能力を高く評価して下さっ
ていることを思うと、中々転職ということに踏み出せないのも確かです。
少なくとも今の段階で転職ということは考えていませんし、できれば末永く今の職場
にお世話になりたいと思っています。
しかしそれだからこそ、これからも続くであろう受動喫煙を何とかしなければと思い、
こうしてメールさせて頂きました。
 
お忙しい中、長々と語ってしまって申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致し
ます。
 

2.診断書の助言(2005年3月26日,私より以下の助言をお送りしました)

メール拝見しました。

お住まい,あるいは職場の住所はどこあたりでしょうか。

一つの方法として,受動喫煙の診断書+医師の勧告を近辺の医師に依頼して,
それを職場に提出する方法で,比較的,波風を立てずに改善をはかりうるように
思いますが…

そのような診断書を書いてくれる医師は,本会のネットでお願いすることは可能で
すので,地域を連絡いただければ,紹介できるかも知れません。


3.ピンク先生を紹介し,以下の内容の診断書を書いてもらい,提出しました。

私のところでは、上気道炎と、胃腸障害で、診断書を書かせていただきました。
そして、「緊急に職場の禁煙化が必要です」と書いたのですが・・・

診断書を奥様経由で出したそうですが・・・
 

4.色々とありがとうございました(2005年4月7日,Sさんより礼状メール)

色々と助言して頂きまして、本当にありがとうございました。

報告が遅くなってしまいましたが、その後の状況についてご報告させて頂きまして、
お礼に代えさせて頂きたいと思います。

ピンク先生をご紹介いただいてからすぐに先生に診て頂き、診断書を書いて頂き
その後、その診断書を職場に提出すると共に、「なるべく煙を吸わずに済むようにし
て欲しい」旨伝えました。

結果として、

○社員には、なるべく室外で吸うように通達して貰えた。
○しかし、社長は変わらず室内で吸っている。
○そのため、社員にも必ずしも分煙が徹底されている訳ではない。

という形で、必ずしも十分な結果ではありませんでした。

しかし同時に、席を移動させて貰えたり(社長の席や喫煙場所からは離れた所に移っ
た)、ずっと使われていなかった換気扇(私はその存在を知りませんでした)を掃除
してもう一度使うようにしたり、と一応の対処はして頂きました。

十分ではありませんが、前よりは多少マシになったという状況です。

何よりも、診断書を書いて頂いたお陰で、「煙を吸いたくない」という意思表示が会
社に対して出来たことが、私に取っては大きな前進でした。
単に「嫌だ」というだけではわがままと取られて終わりかも知れない、と思うと、診
断書という形を頂いたのはとても大きなきっかけでした。
そのことを思うと、ピンク先生や、先生を紹介して下さったnogami様には本当に感謝
してい ます。

職場に関しては、とにかく今すぐに辞めたい、という状況は脱しましたので、今後は
転職も視野に入れて様子をみながら続けて行くつもりです。


5.私より,以下の励ましのメールを送りました(2005年4月8日,私より)

折にふれて,意思表示をすることが大事ですので,今後もめげずに工夫してご努力
を続けてください。
社長には,禁煙サポート医院の紹介パンフや,アレンカーの「禁煙セラピー」(書店に
あります)をプレゼントするとか。

本会としては,健康増進法第25条の義務化を図りたいと考えています。


6.以下のメールが,Sさんより来ました。(2005年4月10日,Sさんより)

そうですね。私のようなケースだと特に、義務化されることで改善されるのではない
かと思います。

影ながら応援させて頂きますので、是非頑張って下さい。


発信者−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会
http://www3.ocn.ne.jp/~muen/  Tel,Fax06-6765-5020
〒540-0004 大阪市中央区玉造1-21-1-702
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−