本会は,総理官邸,財務省,税調,厚労省,政党などに,以下の趣旨の要請・
提言をお送りしました。
 2005.11.11


健康医療政策からも,ICカード式タバコ自販機導入費用と
タバコ価格・税上げのリンクを
(要請・提言)


現在,政府レベルで医療制度構造改革が論議されつつあり,国民医療費削減と国民
の健康推進からも,タバコ対策は極めて重要な位置を占めています。生活習慣病対
策を含め,包括的なタバコ対策の一環として,タバコ税を上げることは,極めて大きな
見返りが期待できる政策です。その具体的に有効な方法として,以下の施策をよろし
くお願いします。

2005.11/2の日経産業新聞に
「たばこ自販機に成人識別機能−投資800億円 負担どうなる?
             3団体の調整カギ,零細店は負担困難」
という記事が載っていました。

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概略は,「初期の導入費だけで800-900億円。年間運営費は150-200億円。
コストを誰がどれだけ負担するかなど,今後詰める課題が山積している。
来年度から順次切り替えを始め,2008年中に全国に広げる計画だ。
実施するのは日本たばこ協会,全国たばこ販売組合,日本自動販売機工業会の3団体。
カードの発行元は日本たばこ協会。
成人の利用希望者が個人負担しなければならないのは,本人確認証のコピー
代と顔写真代だけ。カード郵送費も「業界全体で負担する」。
識別装置は1ユニット(台)約10万円になる。
販売組合は「負担が重いと切り替えができない店も出てくる」という。
この自販機の運用が軌道に乗るか否かは,総論賛成各論反対の様相を呈して
いる業界3団体の複雑な利害関係をいかに早急に調整できるかにかかっている。」
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 ICカード式タバコ自販機は,中止するのが賢明とは思うのですが,業界は遮
二無二進めるようです。そうであれば…

 上記の記事・概要をよく読めば,800億円以上の初期費用がかかり,年間運
営費も150億円以上も必要となれば,これはどう考えても,タバコ価格を引き上
げて,タバコ会社と小売店の収益を増やし,その収益の一部をこの費用に回す
しか方法はないように思います。
 しかし価格だけを引き上げるのは喫煙者の反発必至ですから,国がタバコ税
を引き上げて
,その上げ分の一部を業界の取り分に回すことにすれば,「国が
税を引き上げたので,業界は絶対反対ではあるが,しぶしぶ受け入れざるを得
ない」というシナリオが考えられるのではないでしょうか。

 例えば初年度は,平均1箱100円上げて,業界が20円,国が40円(一般税に
20円と医療・生活習慣病対策費等に20円),県が20円(一部を対策費に),市
町村が20円(同左)で,丸くおさまるのでは…。
次年度には,また100円上げて…。
未成年者の喫煙も激減し,禁煙する人も増えて,対策も進むように思います。
(100円上げれば,年総額1兆円以上の増収になります)
ご検討をお願いします。


2005年11月11日

NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会
〒540-0004  大阪市中央区玉造1-21-1-702 Tel・Fax06-6765-5020

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