大阪市の
「(仮称)路上喫煙の防止に関する条例」(案)の骨子について意見募集します
が以下に広報されました。(締め切り:2006/12/15)

http://www.city.osaka.jp/oshirase/kankyojigyo/html/info61001106106173949.html

関連報道


本会は以下の意見を提出しました。 2006/11/28

大阪市「(仮称)路上喫煙の防止に関する条例」(案)への意見


標記について,以下の意見を申し述べます。

 
1.環境事業局,健康福祉局,危機管理室,消防局が横断的なプロジェクト
  を作って,本条例制定を目指すのは,他市にはない素晴らしい取り組み
  だと思います。
  特に「受動喫煙防止」の目的が盛り込まれるのは,全国的にも,また大
  阪府内の他市にも良き規範となり得るものと期待します。
 
2.特に,屋外の道路だけでなく,「公園など」が盛り込まれているのは,高
  く評価されます。
 
3.案でも触れられていますが,重要目的として,
  「受動喫煙防止」,「タバコの火は他者に危害・傷害を加える危険物であ
  り,火傷や失明を招きかねない」,「衣服の焼け焦げや火災原因となり
  うる」,「ポイ捨てによる火災や環境汚れを招く」
  などの明記と強調をお願いします。
 
4.案に書かれているような「路上喫煙をしないように努めなければならない」
  という努力規定ではなく,
  是非,「路上喫煙をしてはならない」との『義務規定』としてください。
 
5.本条例は,大阪市内全域を対象とし,特に必要とする地域を「路上喫煙
  禁止地区」に指定するとのことですが,最初から「大阪市内全域を指定
  としてください。
  その方が,かえって周知が徹底し,遵守されます。

 ・市区内全域指定の事例は,千葉県柏市,東京都新宿区で,2005年より
  施行されています。大阪市も代表的な政令市として,全域指定の今一歩
  を踏み出していただきたいです。
  それにより国内だけでなく,国際的評価も飛躍的に高まることでしょう。

 
 ・大阪市民の2006年4月の調査でも,85%の人が路上喫煙は「迷惑であ
  る」との回答を寄せているのですから,「大阪市内全域指定」は賛同が得
  られる施策です。

 ・市内全域の路上喫煙禁止指定は,喫煙者にとっても,喫煙の機会を減
  らし,禁煙の動機づけにもなり,本人の健康増進を誘導できる優れた施
  策です(喫煙はニコチン依存症されているのですから,これは理にかな
  ったことです)。
  2006年11月に公表されたJTによる喫煙率調査では,成人男女計で26%
  と大幅に減少してきており,これは禁煙場所の増加が大きな一因と考え
  られ,全域の路上禁煙指定はこれを加速し,がん死亡率が全国で最悪
  な大阪の現状の改善に間違いなく大きく寄与することが期待されます。  

 ・例えば,病院の敷地内禁煙は今当たり前となってきています。敷地内禁
  煙が条件の禁煙治療に保険が使える医療機関は,既に全国で4,000を
  越えています。学校の敷地内禁煙も当然となってきています。
  これらは,当初は,「敷地内禁煙て本当にできるのだろうか」という懸念
  も持たれましたが,実施してみれば特に何ら問題なく行われています。
  要は,全域指定の決断さえすれば,遵守される事例ではないでしょうか。

 
 ・かつて,「大阪市ポイ捨て防止条例」が1995年に施行された時,地域指
  定をし,順次全市に対象を広げましたが,このポイ捨て防止条例は実効
  性はありませんでした。
  結果的に,順次対象地域を広げても,その行政的手間は無駄だったこと
  になりました。
  この経験に学ぶなら,一気に大阪市全域を路上喫煙禁止指定とする方が,
  短期的にも,中長期的にも,行政効率ははるかに高く,遵守徹底もされま
  す。
 
6.対象場所は,路上(地下道,車道を含む),地下街通路,公園,広場,遊
  園地・動物園・植物園,オープンスペースなど,健康増進法第25条(受動
  喫煙の防止条項)と健康局長通知(2003.4.30付)が対象外としている屋外
  を全て網羅する条例とすべきですし,1項・2項で申し述べた評価は,更に
  高くなり,好意的な反響を呼ぶことと思います。
  是非,大阪市内全域で,公園やオープンスペースなどを含む路上喫煙禁
  止指定の条例内容とし,全国的にも模範例をお願いします。
 
7.喫煙可能指定場所については,通行者が受動喫煙を受けないように,
  十分に距離を置いた場所とし,かつ周辺の景観を損なわないよう,派手な
  目立ち過ぎないよう配慮し,かつタバコ広告を表示しないこととすべきです。

 ・また,この指定場所は,恒久的なものではなく,一時的な経過措置とすべ
  きで,市民の苦情と喫煙者の減少に伴い,廃止できるものとすべきです。
 
8.条例の周知徹底の方法として,既に実施の市でも一部されているように,
  大きな目立つ禁煙標識,路面禁煙標識,のぼり,横断幕,定時自動音声
  広報などの工夫をし,ポケットティッシューなどは一時的で費用がかかる
  だけなので,最小限の費用で,最大効果が図れるよう予算を工夫してくだ
  さい。
 
 ・これらは初期は全市的に重点地域をスポット的とし,順次広げることとし,
  その投資費用はそれなりかかることでしょうが,
  健康増進,火傷・火災防止,環境美化など中長期的には見返りが大きく,
  大阪市を健康で,安全・安心な,快適で綺麗な街にしていく上で欠かせな
  い施策になることと思います。
 
9.「路上喫煙対策委員会」を設けるとのことですが,
  本条例の制定を長年にわたり要請し続けてきた団体の推薦者を入れ,
  タバコ産業や販売組合などのタバコ業界関係者,及び喫煙者団体関係
  者は入れないようお願いします。
 

            NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会 
            たばこれす


大阪・御堂筋たばこアカン…吸ったら過料1000円
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20061111p401.htm

 大阪市の関淳一市長は10日、御堂筋周辺(北区・JR大阪駅前―中央区・
難波)の路上を喫煙禁止地区に指定し、違反者から1000円の過料を徴収
する方針を明らかにした。2007年度の施行を目指して検討している「路上
喫煙防止条例」に盛り込む考え。

 市は、同条例で、市全域の道路や公園などで喫煙や火のついたたばこの
所持を規制し、中でも、やけどや受動喫煙の被害などが想定されると判断し
た地域を、行政罰を伴う禁止地区に指定できるようにする方針。

 御堂筋を選んだ理由について、関市長は「『大阪はマナーの良い街』とアピ
ールするにはシンボル的な場所がいい」とし、過料の額に関しては「高額にし
ても徴収できていない都市があり、効果を上げられる金額がいい」と述べた。
16日から1か月間、市民の意見を募り、決定する。

 路上喫煙禁止条例をもつ自治体のうち東京都千代田区と名古屋市は過料
2000円、札幌、広島両市は同1000円と定めている。
(2006年11月11日  読売新聞)
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歩きタバコに罰金1000円──大阪市が条例素案、御堂筋など対象に
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/36579.html

 大阪市は10日、市内に路上喫煙の禁止区域を設け、違反者から1000円の
過料を徴収する罰則を盛り込んだ「路上喫煙防止条例」案の素案をまとめた。
市民の意見を求めたうえで来年2月の市議会に条例案を提出、3月中の施行
を目指す。

 素案などによると、歩きたばこや自転車に乗りながらの喫煙などを対象に、
市内全域で路上喫煙をしないよう努力義務を規定。特に人通りが多い区域を
来年夏ごろに「路上喫煙禁止区域」(仮称)に指定する。職員らで「巡視隊」
(仮称)も組織。当面、歩きたばこ禁止の周知に専念し、秋から過料を徴収す
る。

 関淳一市長は「マナーの良い街づくりのため、きちっと徴収できることが大
切」と過料を1000円に抑えた理由を説明。「梅田から難波までの御堂筋周辺
などシンボリックな場所を禁止区域に指定したい」という。
(2006年11月11日 日経)
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歩きタバコは1000円の過料 大阪市も条例提案へ
http://www.asahi.com/life/update/1110/012.html
2006年11月10日23時27分 朝日

 大阪市は10日、路上での歩きたばこや自転車に乗りながらの喫煙を禁止
し、違反すれば1千円の過料(違反金)を徴収する条例案を、来年2月の市議
会に提出すると発表した。キタやミナミ、御堂筋沿いなど人通りの多い場所を
「路上喫煙禁止地区」に指定する。地区指定や市民への周知期間を経て、来
年秋にスタートさせたい考えだ。

 市は今年4月に市民アンケートを実施。回答者1157人中、8割を超える
977人が路上喫煙を「迷惑」と答えた。服やかばんを焦がされた(焦がされそ
うになった)人や、やけどを負わされた(負わされそうになった)人もそれぞれ
2割以上に達し、「もはや喫煙者のマナー向上を待てない」(市環境事業局)と
して、規制に踏み切ることにした。

 路上喫煙を過料つきで禁止する条例は、02年に東京都千代田区が全国で
初めて制定。政令指定市では、福岡、広島、名古屋、札幌など7市が制定し
ているという。


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