本会は以下の行政苦情を衆議院の苦情窓口に送りました
2005.1.17 http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kessan-kujo.htm
パブリック・コメント制度を,国民の声を汲み上げる制度に衆議院決算行政監視委員会
「行政に関する苦情」係 御中
パブリック・コメント制度が,近々の国会で改正審議されると聞いておりますが,
これまでは「パブリック・コメント制度は「聞き置く」だけ」になっています。
近々の国会で,抜本的に国民の声を汲み上げる制度に改善いただけるよう
お力をお願いします。以下に,「全く聞き置くだけだった」事例をあげさせていた
だきます。
【事例】
「パブリック・コメントは、広く国民・事業者等の皆さんから意見や情報を提出して
いただく機会を設け、行政機関は、提出された意見等を考慮して最終的な意思決
定を行う… 行政の意思決定過程における公正の確保と透明性の向上を図るこ
とを目的としています」とのことですが,
実際は,形式的に「聞き置いた」ということになって,意見を汲み取ろうとはされて
いないと思います。以下に4つの事例をあげます。
1.財務省が2003.10.23-11.5締め切りで「「たばこ事業法施行規則の一部を改正
する省令(案)」に対する意見募集について」,を広報し,
http://www.mof.go.jp/comment/cm151023.htm
本会を含め多くの方が意見を送りました。
・しかし財務省はパブコメの締め切りの8日後の「11月13日(木)の官報において
たばこ事業法施行規則の一部を改正する省令を公布します。 」 と,
意見は賛否両論があったので,とのことで,
全く検討された形跡はなく,全く反映もされませんでした。
http://www.mof.go.jp/comment/cm151111a.htm
・わずか1週間で,しかも官報掲載準備を考えれば,結論は決めていて,形だけ
聞いた形にして,寄せられた意見は全く活かされませんでした。
2.財務省の平成16年1月30日(締め切り16.2.13)
「製造たばこに係る広告を行う際の指針(案)」に対する意見募集について
https://www2.mof.go.jp/comment/cm160130.htm
も,同様に,パブコメの意見は,賛否両論があったので,とのことで,
全く検討された形跡はなく,全く反映もされませんでした。
https://www2.mof.go.jp/comment/cm160305a.htm (平成16年 3月 5日)
3.財務省の平成16年7月13日(締め切り16.8.13)
『「製造たばこ小売販売業許可等取扱要領について」通達の一部改正(案)』
に対する意見募集について
https://www2.mof.go.jp/comment/cm160713.htm
も,同様に,パブコメの意見は,賛否両論があったので,とのことで,
これも全く検討された形跡はなく,全く反映もされませんでした。
https://www2.mof.go.jp/comment/cm161018.htm (平成16年10月18日)
4.厚生労働省が「職場における喫煙対策のためのガイドライン」の改正について
平成15年4月14日(必着) でパブリック・コメントを募集していました。
これにも多くの方々が意見を寄せました。
・5月9日付けでガイドラインが公表されましたが,寄せられた意見は全く汲まれてい
ませんでした。担当室に電話でお聞きしたところ,賛否両論が寄せられて,意見は
盛り込まなかった,とのお答えでした。
・単に形式的に「聞き置いた」だけで,考慮や審議がなされないで,行政責任を放棄
した,こんな有様は,パブリック・コメントの趣旨から大きく外れているのではない
でしょうか。
・これらの事例のように,形骸化した,名目だけのパブリック・コメント制度は許され
な いと思います。
本会を含め,多くの人が懸命に練った意見を全く無視する制度とは何なのでしょう?
以上の事例を参考に,実態を調査いただき,
本制度の抜本的な是正をよろしくお願いします。