堺市議会喫煙所、撤去へ…「議員特別扱い」と批判

2016年12月17日  読売

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20161217-OYT1T50040.html 

 

 堺市議会(定数48、欠員1)の大阪維新の会(13)、公明(11)、ソレイユ堺(8)、自民(7)の4会派と無所属の市議1人は16日、「受動喫煙防止対策の強化に関する決議案」を吉川守議長あてに提出した。

 決議案の文面には市本庁舎本館11階の議会フロアにある喫煙所の撤去が盛り込まれている。決議案は20日の本会議で可決される見通し。市民の間で「議員だけ特別扱いだ」と批判の強かった喫煙所は今後、撤去されることになる。

 決議案では、2003年の健康増進法施行で受動喫煙防止が求められ、今年10月には厚生労働省が受動喫煙防止対策を強化する考えを明らかにしたことを踏まえ、「11階の喫煙所の撤去を含めた建物内禁煙を積極的に推進する」とうたう。さらに屋外の敷地での受動喫煙防止策もしっかり取るよう市に求める内容だ。

 一方、同市議会は14日の総務財政委員会で、市民から出されていた喫煙所廃止を求める請願は不採択にした。

 ある議会関係者は「議会内でも、ある時期から喫煙所は撤去すべきだとの議論が出ていた。ただ市民から言われて廃止を決めたとなると議会のメンツに関わる。『自分たちの考えで廃止した』と説明したい心理がある」と話す。

 この喫煙所は04年に庁舎が完成した際、市議会側から「特別に喫煙所を設けてほしい」と強い要望を受け、市が約210万円を投じて例外的に設置したものだった。