カバ君のサンドイッチやさん

 

絵と文  小林 知佳子

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  表 表紙

  

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  中 表紙

 

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カバくんは  サンドイッチやさんです 

 

    

ご自慢のサンドイッチは  こんなにあるよ

 

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作りおえたら  公園に出発!

 

サンドイッチを  売りにいきます

 

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公園についたカバくんは ちょっとひと休み 

タバコをすいはじめました

    



 

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「ケホ ケホ ケホ」     あら 大変です 

   となりのニワトリさんが タバコのけむりで 苦しくなっています

 

 「こんなところで サンドイッチ食べたくないわ」

   ニワトリさんは 逃げだしました

  でも カバくんは そのことに気づきません

 

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「さぁ さぁ  サンドイッチだよ  パンはしっとり」

 「具はぎっしり  おいしいよ!」

  カバくんは 呼びこみをはじめました

 

 「わぁー おいしそう!」  

  たくさんのお客さんが 集まってきました

 

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「どれにしようかなー  迷っちゃうなぁ」 

   みんな 選ぶのに時間がかかります

 

   「みんなが決まるまで ちょっとひと休み」

 

   カバくんは タバコを吸いはじめました

 

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「ケホン ケホン」  「ゴホン ゴホン」

 あら 大変です  タバコのけむりを吸いこんで 

 お客さんは 苦しくなっています

 

 「こんなとこにいられないよ ゴホン」 

 みんな 逃げてしまいました

 

 

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「あれ 誰もいない」

   カバくんが気がつくと  お客さんは一人もいません

 

  「おいしそうって言っていたのに…」

  カバくんは お客さんがいなくなった わけがわかりません

 

   場所をかえてみようか」

 

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「サンドイッチ いかがですか」

   カバくんは 歩きながら  タバコを吸っています 

 

   その時 ひつじの親子が通りかかりました 

 

  「わぁ おいしそう!」   子どもが走りだしました

 

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「近くにいっちゃだめよ!」

お母さんは 子どもを とめました

 

 子どもの目の高さに タバコの火があったからです

 やけどをしたり 目に灰が入ったりしたら 大変です 

 

 お母さんは 子どもを抱いて 逃げだしました。

 

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カバくんは みんなが 急に  逃げだすわけが  わかりません

 

  そしてサンドイッチが 一つも売れなくて 泣きたい気もちです

 

  「なんでだろう? とってもおいしい サンドイッチなのに…」

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「あ そうだ!」    そのときカバくんに 

 

  あるアイディアが   うかびました

 

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次の日 カバくんは 公園にいくと かん板を立てました

  
そして 次のような文を 書きました 

「毎度ありがとうございます カバのサンドイッチやです 

このたびは よりよいお店にしたいと思い 

みんなに お店への意見を 書いてほしいと思います  

よろしくおねがいします  カバ」

そして次の日

 

 

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こんなにたくさんの手紙が 寄せられました 

   カバくんは やっとわかりました  

   「タバコが原因だったんだ」

 

   そして 知らないうちに  こんなに迷惑をかけていたことを

   とってもはずかしく思いました

 

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カバくんは みんなに 呼びかけました

 

  「今まで タバコでみんなに 迷惑をかけて ほんとうにごめんなさい

  ぼく もうタバコは吸いません  

   もう みんなの困った顔は見たくありません

   おいしいっていう 笑顔が見たいんです」

 

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それから カバくんの サンドイッチやさんは 大人気

 

  みんな きれいな空気の中で 安心して

   サンドイッチを 食べています

 

  なにより カバくんのサンドイッチは とてもおいしいんです

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裏表紙

(制作・発刊 NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会20041月発刊)