大阪府議会議員 様 大阪府・受動喫煙防止条例の制定にご賛同をお願いします 1.「公共性の高い施設と子ども・妊産婦を守ることを最優先に全面禁煙のルールを確立する」という「大阪府受動喫煙防止条例」(案)が今の大阪府議会に提案され、本会議、及び健康福祉常任委員会で質疑応答がされています。 2.この条例制定を、大多数の府民が待ち望んでいて、全国的にも多数の人たちが見守り、応援いただいます。しかし残念ながら、これまでの代表質問、一般質問、委員会質問を傍聴した限りでは、多くの誤った情報源があるのかどうか、溜息が出るところです。 松井知事も、担当部長・課長も頑張っておられるのに… 3.「公共性の高い施設と子ども・妊産婦を守ることを最優先に全面禁煙のルールを確立する」条例制定により、飲食店や宿泊施設はガイドラインにより自主的な禁煙を推奨されるのですから、それら民間の自主性、また利用客の選択動向を尊重し、世の動向を見守ることにして、条例案に是非にご賛同をお願いしたします。 4.府の掲げる観光都市の外国からの客650万人目標に、禁煙推進は必須の要件です。東京都が招致しているオリンピックも受動喫煙防止条例の制定が必須の要件になっているのが、今の国際社会なのです。国際的流れに目を向けていただくようお願いします。 5.今回の条例制定により、健康都市への脱皮・飛躍として、大阪の評価が高まるだけでなく、時代を先取りする大阪府、及び大阪府議会の評価も全国的に高まり、注目されることは間違いありません。 6.WHO-FCTC(タバコ規制枠組条約)の第8条ガイドラインは「技術工学的方法や「分煙」では受動喫煙は防止できない」ことを科学的根拠でもって明言しています。「分煙」では受動喫煙の危害は防げません。「PM2.5が70マイクロg/m3 を越えたら外出を控えるように」と環境省が指針を公表しましたが、完全分煙のファストフード店でも、タバコ煙粉塵(微粒子)でこれを越える例はいくらでもあり、禁煙でない飲食店内のPM2.5は数百マイクロg/m3に達しています。正にタバコ煙粉塵(微粒子)は「危険」です。(日経新聞2013.3.10に「たばこ〜PM2.5の塊、喫煙の居酒屋は北京並み、脳卒中やがんリスク高まる」の記事が掲載されました。同封しました。) 7.既に分煙設備をしている店は損を被る、との議員質問がありましたが、分煙設備を推奨してきたのはタバコ販売側であって、「分煙」は対策になり得ないことを私たちも識者も初めから主張してきたのです。今になって損を被るというタバコ販売側のマッチポンプ的主張はおかしいことを議員の皆さまには判っていただきたいです。 8.議員の中には「もう十分に受動喫煙防止はされている」とのご発言がありましたが、決してそんなことはありません。「受動喫煙に安全レベルはない」のです。非喫煙者・子ども・妊産婦・アレルギー患者・病弱者など多数の人たちが、意に反して、少数者の喫煙により日常的に受動喫煙の危害を被り、健康を損ない、そのリスクに曝され続けていることは誠に理不尽なことですし、喫煙者の方々も本意ではないはずです。(参考資料同封:禁煙法で子供のぜんそく入院が減少−英イングランド) 「公共性の高い施設と子ども・妊産婦を守ることを最優先に全面禁煙のルールを確立する」という条例制定は誠に理に叶って、優れた施策として、必ずや府内市町村全域で、また全国的にも高く評価される条例となるに違いありません。 条例原案への賛成をどうぞよろしくお願い申しあげます。 2013年3月13日 NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会 理事 野上浩志 muen@silver.ocn.ne.jp Tel,Fax06-6765-5020 NPO法人 日本禁煙学会 理事長 作田 学 〒162-0063東京都新宿区市谷薬王寺町30-5-201 |