道医師会会長、禁煙要請へ 道議会喫煙所 知事ら3者に

2019/07/20 05:00 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/326998

 来年1月完成の新しい道議会庁舎への喫煙所設置を巡る問題で、北海道医師会の長瀬清会長(80)が自民党・道民会議と村田憲俊議長、鈴木直道知事の3者に対し、新庁舎に喫煙所を設置せず完全禁煙とするよう申し入れることが19日分かった。25日に申し入れる。道医師会は自民党道連の有力な支持団体で、長瀬氏は知事の後援会副会長を務めており、今後の問題の行方を左右しそうだ。

 長瀬会長は日本禁煙推進医師歯科医師連盟の北海道支部長を務め、これまでも喫煙所設置に反対の立場を示してきたが、直接行動するのは今回が初めて。記者会見も予定している。申し入れでは、屋内の喫煙所について「どのような対策を講じても、受動喫煙の危害を周囲に与える」とし、道議会庁舎の全面禁煙を求める見通し。喫煙所の設置は、税金の無駄遣いだと批判する。道民の健康増進に向けて、議長と自民会派、知事が主体的に判断することを要望する。

 改正健康増進法の一部施行で、今月から全国の行政機関が敷地内禁煙となる中、道議会庁舎は「議決機関」だとして規制の対象から外れた。全5会派の中で、自民会派だけが新庁舎への喫煙所設置を決めているが、参院選への影響などを考慮し、所属議員から改めて意見を聞く方針。

 長瀬会長は取材に対し、「公共施設である道議会で喫煙が許されるのはおかしい。医師会長として反対を表明したい」と話している。