長崎大 喫煙者不採用へ 教職員募集、国立大で初か 「嗜好押し付け」懸念も

2019/4/20(土) 10:42配信  長崎新聞 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190420-00000007-nagasaki-l42

 

 長崎大は19日、本年度の教職員募集から「喫煙者」は採用しないと明らかにした。「受動喫煙から学生と教職員を守るため」としているが、学生からは「非喫煙者の嗜好(しこう)の押し付けではないか」との声も聞かれた。同大によると、国立大では初めての試みとみられるという。

 河野茂学長が定例会見で明らかにした。河野学長は「無煙化環境の促進に向け努力を重ね、喫煙とは無縁の状態で学生を社会に送り出したい」と述べた。

 教職員採用の募集要項には「喫煙者を採用しない」との趣旨の文言を盛り込み、採用面接時に喫煙の有無を確認する。また現在勤めている教職員の喫煙者にも禁煙を促し、5月からは学内に設置する禁煙外来に通院できる。同大の教職員は約4千人で、昨年8月時点の喫煙率は7・8%という。

 この取り組みについて、大阪府堺市の市民団体「『子どもに無煙環境を』推進協議会」の野上浩志代表理事は「学生が受動喫煙にさらされる機会がなくなる」と評価。民間企業でも喫煙者の不採用が広がっているとして「学生を喫煙環境から遠ざけることでたばこを吸わない学生が増えるだろう。たばこを吸わない方が学生の就職の選択肢も広がる」と指摘する。

 一方、この日、学内の喫煙所でたばこを吸っていた大学関係者は「仕方がない。たばこはやめようと思う」と苦笑い。喫煙者の同大3年の男子学生(20)は「趣味や嗜好は人それぞれで好きなように生きればいい。学生としては、教員がたばこを吸わないことよりも、面白い講義をしてくれることの方が重要。応募者が減って講義のレベルが下がらないか」と懸念する。

 法令上の“差別”に当たらないのか。厚生労働省雇用開発企画課は「採用募集で非喫煙を条件にすることを規制する法令はない。喫煙者を不採用としても法令違反にはならない」としている。

 また同大は既に敷地の一部を禁煙としているが、8月から全面禁煙とし、屋外の喫煙所はなくなるという。

 

長崎大 喫煙者不採用へ 教職員募集、国立大で初か 「嗜好押し付け」懸念も
本年度の募集から喫煙者は採用しないと明らかにした河野学長=長崎市文教町、長崎大

 

長崎大喫煙者、採用しません 今年度から

毎日新聞

 

 長崎大(長崎市)は19日、学部など全ての部署の教職員採用で、今年度から喫煙者の採用を見送ることを明らかにした。受動喫煙防止対策や健康増進策の一環。大学側が喫煙しないことを採用基準に設けることに、文部科学省は「全国でも例がない」としている。

 同大によると、採用試験は随時実施しており、今年度の募集要項から喫煙者の採用を見送ることを明記している。喫煙者でも採用後の禁煙を約束すれば採用する。一方で、約束に反して喫煙しても解雇などの罰則はないという。

 同大は今年8月には大学の全敷地を禁煙とし、来年4月には大学への喫煙具の持ち込みを禁じる。有名観光地など指定地域での路上喫煙を禁止する罰則付きの市条例を、大学の周辺地域にも広げるよう市に働きかけることで、学生も含めて禁煙環境を整えていく。

 受動喫煙問題に取り組む見城美枝子・青森大副学長は「どういう学生を送り出していくかを喫煙ゼロベースで考える長崎大の取り組みは画期的」と評価。受動喫煙対策に詳しい岡本光樹(こうき)弁護士は「公務員は成績、能力主義が原則で、喫煙者と禁煙者という点で人事評価をすることについては大学側が根拠や理屈を整理していく必要がある」と指摘した。

 

大学で初か 長崎大 喫煙者を教職員に採用しない方針

2019年4月19日 16時21分 NHK https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190419/k10011889531000.html


東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙対策が進む中、長崎大学は今後、喫煙者を教職員として採用しない方針を明らかにしました。

これは、長崎大学の河野茂学長が19日の記者会見で明らかにしました。

それによりますと、今後、採用する教職員について喫煙者は採用しない方針を決めたということです。

すでに配布している教職員の募集要項には喫煙者を採用しないことを明記していて、面接の時にも喫煙するかどうかを改めて確認することにしているということです。

長崎大学によりますと、喫煙者を教職員として採用しない方針を示したのは全国の大学の中で初めてだということです。

また、現在たばこを吸っている教職員については、来月、学内に無料で受診できる禁煙外来を開設するなど禁煙に向けた支援を行うことにしています。

長崎大学では、喫煙所や灰皿を撤去するなど受動喫煙対策を進めていて、ことし8月には大学の構内を全面的に禁煙にします。

こうした取り組みの結果、去年8月時点での教職員の喫煙率は1割未満にとどまっているということです。

河野学長は「全国的に自治体や企業でも禁煙の動きが進む中、学生を社会に輩出する教育機関として禁煙の取り組みは大学のつとめだと考えている」と話しています。