鈴木俊一五輪担当大臣定例記者会見

平成30年3月9日 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/statement/2018/0309speech.html  

 

(記 者)
 今日、受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が閣議決定されたと思うんですが、原則禁煙とうたいながら客席面積100平方メートル以下など、一部から骨抜きの法案だという批判もあるんですが、この法案自体、東京五輪に向けてという原則があるんですが、大臣としてお考えを。

(大 臣)
 法案がつくられるまでの経緯がございますから、そういう経緯を考えるとまずはこの法案が閣議決定されるところまで進んだということが前進であると思います。

たばこのない、たばこフリーのオリンピック・パラリンピックという観点で言えば、今後東京都の条例でどうするのか検討されているということですので、そういうこともしっかり見極めた上で、必要な対応をとりたいと思います。

法律、条例ができたら、もうそれでたばこフリーのオリンピック大会になるかというとそうでもなくて、これは周知等もしていかなければならないと思います。

路上での喫煙が禁止されている東京都に限って言えば、23区のうち22区はそういう条例があるわけで、そういう例は海外にはあまりないと思います。

ですから、そういうことを海外から訪れる関係者の皆様方、観客も含めて周知をするということも大切だと思います。

平昌オリンピックに行った時にスケート場があり、そこにオリンピックパークがあるんですが、その一角に行くと建物があり、その建物の裏方にたばこの吸い殻が2本、3本ではなく、かなりたくさんの量があり、皆そこでたばこを吸っていたということですから、法律や条例ができればそれでいいということではなく、そういうことのないように徹底するということも必要ではないかと思っております。

(記 者)
 今、路上で禁止されるというのは、東京は珍しいとおっしゃいましたが、飲食店でたばこはほぼ自由に吸えるというのも、日本は先進国では非常にまれな国だと思います。

(大 臣)
 自由には吸えませんね。

(記 者)
 ほぼ自由です。

(大 臣)
 それはそれぞれあると思いますが、これも今までの協議の経緯がありますから、そういう中で今回、この国会での成立を逃すと、その前年の2019年ラグビーワールドカップ等もあるので、とにかくこの国会で成立させることが大切なことであると思います。

(記 者)
 北京やロンドンなど過去大会では、もう少し厳しいスモークフリーに向けて規制がされたと思うんですが、日本はそれに比べると大分劣っているというような批判もあります。この過去大会と比べて日本の対応については、どのように考えていますか。

(大 臣)
 過去大会も参考にしながら2020年に向けてしっかりと対応していきたいと思います。

(記 者)
 日本の基準は、過去大会と同様の基準になったとお考えでしょうか。

(大 臣)
 それはやはり凸凹があると思いますね。屋内の規制、屋外の規制、日本の方が進んでいるところもあれば、そうでないところもあるということだと思います。いずれにしてもトータルとしてのたばこのない東京大会に向けてしっかり準備を進めたいと思います。

(記 者)
 繰り返しますが、すると大臣としては、その法案については評価するということですか。

(大 臣)
 法案の中身については従来の経緯がありますから、それについては申し上げません。ただ、やはりこの国会で成立するということがスケジュール感的にも大切で、そういう意味では閣議決定されたということについては評価しております。