2008年9月17日

大阪府知事  橋下 徹 様

NPO法人 子どもに無煙環境を推進協議会

                      会長 若林 明  http://www3.ocn.ne.jp/~muen/

                           540-0004 大阪市中央区玉造1-21-1-702
                         Tel,Fax06-6765-5020

 

NPO法人 日本禁煙学会  理事長 作田 学
         〒162-0063 東京都新宿区市谷薬王寺町30-5-201

 

Model Ordinance Eliminating Smoking

in All Workplaces and Public Places

(100% Smokefree)

「屋内完全禁煙モデル条例」 をお送りします

Americans for nonsmokers rights(米国非喫煙者の権利を守る会)作成

この文書は、Americans for nonsmokers rights20084月に発表した屋内完全禁煙モデル条例(和訳版)です。この条例案の特徴は、(1)レストラン・バーなどのサービス産業を例外なき屋内完全禁煙とした、(2)屋内完全禁煙化の対象としたpublic placeの定義を極めて広いものとした、(3)条例違反を告発した者に対する報復を禁止し、従わない場合1000ドルまでの罰金を科すなどです。

 

この条例案の基本となっているのは、命と健康を削りながら受動喫煙の中で働くことを強制されてきた人々の健康的生存権を一義的に守らなければならないという考えです。この点はわが国における受動喫煙防止条例の論議で決定的に欠けていた視点です。飲食娯楽施設を利用する人々の利便や営業的利益の問題だけが声高に言われてきた一方、完全禁煙でない環境で働く人々の命と健康の問題は置き去りにされてきました。

 

食の分野ではすでにゼロリスクに近い安全性を残留農薬や食品添加物の規制に実現しているにもかかわらず、ごく控えめの見積でも年間数千人が日常生活の受動喫煙により命を奪われ、かつ数千万人の非喫煙者が受動喫煙のために様々な健康障害をこうむって体調不良に悩んでいる現状を抜本的に解決する対策は遅々として進んでいません。このダブルスタンダードの状況を変えるもっとも効果的な対策は、法律ですべての受動喫煙をなくすことです。

 

現在世界では、11カ国が法律でバーやレストランを含む屋内完全禁煙法を施行しています。カナダとオーストラリアの大部分の州とアメリカの半数の州も同様の条例を実施済みです。法律ですべての屋内施設を完全禁煙とする動きは地球全体に広がりつつあります。神奈川県における受動喫煙防止条例の提案は、受動喫煙対策で後進国となりつつあるわが国の現状を変えるきっかけとなるものです。

 

このモデル受動喫煙防止条例を、今後の当地における受動喫煙対策と条例づくりの前進に生かしていただけますようお願い申し上げます。

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上記の本文に続けて、下記の2ページ以降を印刷し、大阪府知事あてに要望送付しました。

屋内完全禁煙モデル条例(米国非喫煙者の権利を守る会作成)翻訳版
http://www.nosmoke55.jp/data/0809okunaikinenmodel.html

 

なお、以下の資料も添付しました。

2006年の米国公衆衛生長官報告
 http://www.nosmoke55.jp/data/0606hhs.html
屋内完全禁煙化政策の有用性(国際ガン研究機関2008報告)
 http://www.nosmoke55.jp/data/0809okunaikinen.html

・サービス業を法律で完全禁煙にしても売り上げは減らなかった−海外の経験のまとめ−
http://www.nosmoke55.jp/gakkaisi/200808/index.html#matuzaki

 

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