本会は、以下の要請書を、大阪府知事、及び大阪府議会議長あてに提出しました。

 

                                          平成20年(2008年)3月24日

大阪府知事  橋下 徹 様 

NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会
会長  若林 明
540-0004 大阪市中央区玉造1-21--702
Tel
Fax06-6765-5020
 http://www3.ocn.ne.jp/~muen/

たばこれす  代表 春本常雄、野上浩志
事務所  同上

大阪府関係機関の敷地内全面禁煙、及び
「大阪府
受動喫煙防止条例」の制定等に関する要請

 謹啓、本会は「非喫煙者がタバコの煙に煩わされない住みよい社会」をめざして大阪で活動を行っているNPO団体及び市民団体で、とりわけ、「子どもが笑う、大人も笑う」大阪であるための基本的要件の一つは、「いつでも、どこでも、タバコの煙のない、きれいな空気を心おきなく吸える環境=受動喫煙で子どもも大人も健康を害されない環境」が重要であることを、この二十数年にわたり訴え続け、社会的改善を促してまいりました。

 

その訴えと改善のために、先の大阪府知事選挙で、本会は別添の公開アンケートを候補者に行いhttp://www.eonet.ne.jp/~shiryo/osakatijisen0801.htm )、当選された橋下徹大阪府知事候補(アンケート時)から、前向きのお答えをいただきました(上記に掲載)。

 いただきましたお答えに重なる部分がありますが、改めて以下のお願い(要請)を致しますので、ご高配をよろしくお願い申しあげます。

1.
タバコ規制枠組条約の「受動喫煙防止ガイドライン」に沿って、職員及び外来者の健康を受動喫煙の危害から守るために、また喫煙者自身の禁煙促進のために、大阪府関係施設(庁舎、出先、外郭団体等)について、敷地内全面禁煙を原則とし、先進的な模範となるよう、知事として指導性を発揮し進めてください。

・知事が、今般方針として出された「大阪府庁舎・出先機関の全面禁煙」、及び「勤務時間中の喫煙禁止」を、本会は支持賛同し、強いリーダーシップで進めてくださることを期待しています。
 
(参考:全国の都道府県状況→ http://www.eonet.ne.jp/~tobaccofree/fuken/fukenmap.htm#honchosya

・時間外勤務においても、禁煙の徹底遵守をお願いします。

議員用の喫煙スペースは残す、また同じ庁舎に入っている国等の機関などは例外とする、と一部報じられていますが、府議会や国などとも協議の上、公用車・食堂等を含め、「例外なき全面禁煙」をお願いします。

・大阪府の受動喫煙対策が遅れている現状は、府内市町村、及び他の公共的施設などの受動喫煙対策推進の阻害要因となっている現実に思いを致していただく必要があるかと思います。

喫煙者自身も、その多くは出来れば禁煙したいと願っていると学術誌でも発表されていますし、 全面禁煙はその禁煙を促す絶好の機会となり、禁煙治療の保険も制度化され、4月からは優れた禁煙経口薬も処方可能となるなどその環境は整っています。また諸外国でも禁煙法制化によって、全面禁煙で心臓発作などが減少している海外報告が相次いでいて、禁煙は益をもたらすことが明らかにされてきています。http://www.nosmoke55.jp/gakkaisi/200712/index.html#fujiwra

2.
タバコ規制枠組条約の受動喫煙防止ガイドライン
20102月までに「屋内完全禁煙」が定められ、日本政府を含む全会一致で採択された)に沿って、「大阪府受動喫煙防止条例」(仮称)を制定し、その内容として、少なくとも屋内(及び準ずる空間)について公衆の集まる場所(観光施設や飲食店を含む)、職場・事務所、交通機関(タクシーや停留所・ターミナルを含む)の禁煙、また子ども・教育機関(私学を含む)と医療機関については敷地内禁煙を定めるよう、先進的な模範をめざして、知事として調整し、指導性を発揮し進めてください。

・特に、タクシーの全面禁煙について、全国の都道府県での全面禁煙が広がっているところですhttp://www.eonet.ne.jp/~tobaccofree/fukentaxi.htm
が(4月現在で約半分の都道府県)、大阪府においては検討すらもなされていないようです。神奈川県や長崎県では、県庁よりタクシー協会に改善を要請して進んだようですが、大阪府においても、タクシー協会への改善要請をしていただくことも含め、早急に対処をお願いします。

3.
子どもにとって家庭は公共の場と同じであり、親・保護者には、家庭で、子どもの受動喫煙による危害防止の責務があります。家庭におけるこれら防止の地道な周知・啓発はもちろん重要ではありますが、これだけでは限界があります。また公共の場等でも、喫煙席や受動喫煙の危害を被る場所で無防備にさらされる子どもたちを守る「法的措置」が早急に必要です。

・この抜本的改善のために、「児童受動喫煙防止条例(妊婦喫煙禁止を含めて)」制定の至急のご検討と推進をお願いします。(具体的内容としては、胎児・乳幼児・児童を受動喫煙の危害から守る責務を、保護者・府民・施設管理者-公共の場を含む-に課する)

・これについては、2項の「大阪府受動喫煙防止条例」に入れ込んでいただく方法が、整合性と網羅性から良いのではと考えます。

4.
路上喫煙禁止について、大阪市と同様に「大阪府路上喫煙禁止条例」(仮称)を制定し、人の通行の多い駅周辺、商店街、繁華街、アーケードなどを優先的に過料付き禁煙指定地区とし、受動喫煙の危害防止と防災上、至急に必要なことについて、市町村長との協議を含め、知事として指導性を発揮し進めてください。

5.
大阪府立学校を、「敷地内禁煙」(全国の大半の都道府県が実施している)とするよう、本会は数年来要請してきました。しかし今年1月までは対処がされませんでした。

・今回の知事選挙での本会の公開アンケートで、橋下候補が「敷地内禁煙を進める」とご回答いただいたことは無関係とは思いますが、3月6日にやっと、大阪府教委は「4月1日から全府立学校の敷地内を全面禁煙にする」と発表しました。

その発表資料では「児童・生徒の受動喫煙を防止するのが狙い。今年1月の中央教育審議会の答申で、受動喫煙防止推進の必要性が指摘され、敷地内禁煙を検討していた。」とのことですが、全国的に大幅な遅れを取った理由・釈明がありません。その決定がこれ程に遅れた検証調査が必要かと考えます。

・今回の事例では、府教委としての当事者能力に疑問があります。この通知書を読むと、府教委自身が、生徒と教職員などを受動喫煙危害から守る責務の自己判断をこの数年来全くせずに、国の施策に追随してしか施策を講じられない実情が見て取れるのではないでしょうか。地方自治における自己判断能力の重要性が高まっている現今、このような当事者能力の欠如は許されないかと考えます。検証調査を是非にお願いします。

6.

大阪府のガン死亡数(平成17http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/other/05sibou/03.html#2 )は、都道府県の中で、男は46位、女は最下位であり、平均寿命(平成17http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/tdfk05/index.html )は、男は36位、女は44位という悲しむべき状況で、この要因は複合的ではありますが、喫煙が予防可能な最大の要因であり、ガンのおよそ3〜4割は喫煙に原因があることが明らかになっていることから、禁煙推進がガン予防や寿命延伸の底上げに大きく寄与することは間違いなく、府民の健康増進施策にとって極めて重要な位置を占めています。

禁煙推進は必ずや大きな実りをもたらし、行政施策の重点化が急がれる所以ですので、今後の大阪府政の施策に、この観点を(より一層)必ず盛り込むよう周知徹底し、かつ検証していくシステムとするようお願いします。

7.
知事自らが、府民との対話や声を聞く機会を増やすために、定期的にそのような機会を設けていただくようお願いします。

・本会の今回の要請についても、説明ヒアリング、あるいはご回答を含め、そのような機会をお願いいたします。

8.
大阪府庁と出先機関の全面禁煙を、世界禁煙デーの5/31より実施されるとのことですが、大阪ではこの数年、世界禁煙デー・大阪記念の催しを、この日あるいはその前後に開催してきております(主催は、大阪府、大阪市、大阪府医師会・歯科医師会・薬剤師会・看護協会、本会他)。

この記念の催しに、橋下知事も、ご挨拶あるいは講師としておいでいただき、今回の禁煙推進方針を含め、お話いただけることが可能でしたら、是非によろしくお願いいたします。

開催日 5月30日(金)1時15分〜5時
    会場  大阪市立中央青年センター・ホール(大阪市中央区法円坂)

                                                  謹 白

 

                                        平成20年(2008年)3月24日

大阪府議会議長   岩見星光 

NPO法人「子どもに無煙環境を」推進協議会
会長  若林 明
540-0004 大阪市中央区玉造1-21--702
Tel
Fax06-6765-5020
http://www3.ocn.ne.jp/~muen/

たばこれす  代表 春本常雄、野上浩志
事務所  同上

大阪府関係機関の敷地内全面禁煙、及び
「大阪府
受動喫煙防止条例」の制定等に関する陳情

 謹啓、本会は「非喫煙者がタバコの煙に煩わされない住みよい社会」をめざして大阪で活動を行っているNPO団体及び市民団体で、とりわけ、「子どもが笑う、大人も笑う」大阪であるための基本的要件の一つは、「いつでも、どこでも、タバコの煙のない、きれいな空気を心おきなく吸える環境=受動喫煙で子どもも大人も健康を害されない環境」が重要であることを、この二十数年にわたり訴え続け、社会的改善を促してまいりました。

 

その訴えと改善のために、先の大阪府知事選挙で、本会は別添の公開アンケートを候補者に行いhttp://www.eonet.ne.jp/~shiryo/osakatijisen0801.htm )、当選された橋下徹大阪府知事候補(アンケート時)から、前向きのお答えをいただきました(上記に掲載)。

本会は、上記のご回答を踏まえ、別添の要請書を、橋下知事宛てに提出しました。

大阪府議会におかれましても、これらの実現にお力とご高配をお願い申し上げます。(特に「議員用の喫煙スペース」の撤廃など、「例外なき全面禁煙」にご賛同をよろしくお願い申しあげます。)

                                   謹 白

ホームページに戻る