本会は,2007年11/18投票の大阪市長選挙に,以下の公開アンケートを各候補者に
お送りしました。
→ 回答内容と本会コメント(主要4候補者からのご回答、後半に掲載)
2007.10.30 大阪市長候補 様 たばこれす NPO法人 子どもに無煙環境を推進協議会 〒540-0004 大阪市中央区玉造1-21-1-702
Tel・Fax 06-6765-5020 大阪市関係施設と公衆の集まる場等の全面禁煙と 条例制定に関する公開質問にご協力ください 謹啓,大阪市長選挙への立候補に敬意を表します。立候補されるにあたり,以下の動きを踏まえ,標記の件について公開質問をさせていただきたいので,ご協力をお願い申し上げます。 1.たばこ規制枠組条約(FCTC)の受動喫煙防止ガイドラインで,2010年までに「屋内完全禁煙」が定められました。 (1)このガイドラインは,2007年7月にタイ・バンコクでのFCTC第2回締約国会議で,日本政府を含む全会一致で採択されました。これに従い,FCTC発効5年以内の 2010年2月までに,日本政府はこれらの全面禁煙の法的措置を採る必要があります。 (2)ガイドラインの24.「FCTC第8条は,すべての屋内の公衆の集まる場所,すべての屋内の職場,すべての公衆のための交通機関そして他の公衆の集まる場所(屋外あるいはそれに準ずる場所)を完全禁煙として「例外なき(受動喫煙からの)保護を実施する義務」を課している。すべての締約国は,WHOたばこ規制枠組条約発効後5年以内に,例外なき保護を実現するよう努力しなければならない。」 (3)ガイドラインの26.「受動喫煙からの保護は,職場として使用する自動車(たとえばタクシー,救急車,輸送車など)を含むすべての室内の,あるいは囲まれた職場において実現されなければならない。」 ガイドラインの27. 「本協定の条文は,すべての「屋内」の公衆の集まる施設だけでなく,「他の」(つまり屋外あるいはそれに準ずる)公衆の集まる施設も「適切な」場合は完全禁煙とするよう求めている。」 2.これらの国内外のタバコ規制の動きを受け,我が国でも,公共機関や公共の場,学校などの全面禁煙が急速に進みつつあります。大阪市立学校・園もようやく2008年4月から敷地内禁煙となり,自治体庁舎内の全面禁煙も全国的に増えてきていますが,大阪市役所内には未だに喫煙室が現存しています。タクシーの全面禁煙も京阪神を除き全国的趨勢となっているところです。 3.本会が長年に亘って要請してきた「路上喫煙禁止条例」はようやく本年4月より大阪市でも施行されたものの,その喫煙禁止指定地区は御堂筋のみにとどまっています。 以下の質問へご回答は,ご多忙の折に恐縮ですが,11月11日までにいただければ幸いです(ファクス可)。回答結果は,マスコミ,及び本会会員に知らせる他,本会のインターネット・ホームページ(http://www3.ocn.ne.jp/~muen/)で紹介させていただきます。 末筆ながら,選挙でのご健闘を祈念申し上げ,当選後におかれましては,この問題を含め,みんなが住みやすい,透明性の高い大阪市政のためにご尽力をよろしくお願い申し上げます。
敬 具 ご芳名 2007.11月 日 以下の質問のご回答に○を付け,またご記入をお願いいたします。 ★問1 たばこ規制枠組条約の受動喫煙防止ガイドラインに沿って,大阪市関係施設(庁舎,出先,外郭団体等)について,少なくとも「屋内施設は全面禁煙(子ども・教育施設と医療機関は敷地内禁煙)」とし,先進的な模範となるよう,市長として指導性を発揮し進めることについて,如何でしょうか? 1.賛同する 2.検討する 3.現状維持でよい 4.その他(自由回答) ★問2 たばこ規制枠組条約の受動喫煙防止ガイドラインに沿って,「大阪市受動喫煙防止条例(屋内禁煙条例)」を制定し,その内容として,少なくとも屋内(及び準ずる空間)について公衆の集まる場所(観光施設や飲食店を含む),職場・事務所,交通機関(タクシーや停留所・ターミナルを含む)の禁煙,また子ども・教育機関(私学を含む)と医療機関については敷地内禁煙を定めるよう,先進的な模範をめざして,市長として調整し,指導性を発揮して進めることについて,如何でしょうか? 1.賛同する 2.検討する 3.現状維持でよい 4.その他(自由回答) ★問3 路上喫煙禁止について,現状の御堂筋・市役所周辺だけでなく,人の通行の多い駅周辺,商店街,繁華街,アーケードなどに優先的に禁煙指定地区を広げることが,受動喫煙と危害防止や防災上,至急に必要なことについて,市長として指導性を発揮し進めることについて,如何でしょうか? 1.賛同する 2.検討する 3.現状維持でよい 4.その他(自由回答) ★ 以上に関連して,コメントやご意見などございましたら… 回答内容 2007.11.13現在(回答順) → アンケート内容 先頭行へ ・平松邦夫 候補 問1〜3 いずれも 1.賛同する ・姫野 浄 候補 問1〜3 いずれも 1.賛同する 問3 コメント 禁煙指定地区を広げるため,関係団体と協議を行っていきます。 ただし,反則金は廃止します。 ・關 淳一 候補 以下のコメントご回答 問1 非喫煙者がたばこによる健康被害を受けない環境づくりを進めるために「市立施設での100%受動喫煙防止」の取り組みを推進していきます。 問2 大阪市の健康増進計画である「すこやか大阪21」の中に「たばこ」に関する項目を設定して施策の推進に取り組んでいます。企業等に対しては、「大阪市受動喫煙防止ガイドライン」を作成してその内容を周知するほか、多くの方が利用する施設の管理者に対しては受動喫煙防止措置の普及に努めています。 問3 現在のところ、御堂筋及び大阪市役所・中央公会堂周辺を禁止区域としていますが、今後この取り組みによる実効性を検証するとともに「路上喫煙対策委員会」のご意見をお聞きしたうえで新たな地区指定についても検討します。 ・橋爪紳也 候補 問1〜3 いずれも 2.検討する コメント 私自身は、たばこを吸いません。上記3点は受動喫煙を防ぐために、禁煙空間を広げる提案であると思います。それは、同時に喫煙場所の整備を考えなければ、実効性の薄い条例になると考えます。 たばこの害を防ぐためには、1)禁煙教育を進める。2)たばこ自動販売機の設置規制を進めることが重要であると考え、市長になった際には指導性を発揮して進めたいと考えます。 本会コメント 限られた選挙期間中に,対応いただき,ありがとうございました。 タバコの健康対策が,他の政令指定市のなかで最も遅れている大阪市政の中で,今後,重要課題の一つであるとご認識いただいたことと思われます。 当選された大阪市長には,リーダーシップを発揮して,透明性のある,かつ先進的な,責任ある施策の一つとして,タバコの健康対策を至急に進めていただくよう,期待しています。 本会としては,ご回答を踏まえ,当選された大阪市長に,改めて要請書を提出したいと考えています。 |