JR西日本禁煙訴訟判決は棄却,受動喫煙の健康被害は認定


2002.4.23にJR西日本の車掌など2人が提訴した
(1) 乗務員詰め所の禁煙措置
(2) 禁煙になるまでの間の損害賠償請求

の判決が,2004年12月2日の13時10分にあり,訴えは棄却されました。

判決後,隣接の弁護士会館で,弁護団より内容紹介がありました。
(18人支援者等出席)

判決理由要旨は
1.受動喫煙による健康リスクの増加は否定できないものの,禁煙措置の
  義務づけはなく,また受動喫煙量は多くなく,一過性である。
2.提訴後2002年7月より,JR西日本は,一応の禁煙・分煙対策を採っ
  ていて,上記以前は,適切でなかったが,直ちに違法性があると評価
  できない。
  
提訴により,会社側が対応をとらざるを得なくなったことは確かであるし,
健康増進法など社会の風圧で,車掌の喫煙者も減ってきていて
(喫煙者は35%くらい),
会社側が主張してきた,受動喫煙の健康被害の否定は斥けたし,
従来のこの種の判決で使われた「受忍限度」は敷衍していないので,
主張の一部は容れられ,全面敗訴という訳ではないようです。