本会は,以下の件について,国の行政苦情の窓口である
総務省行政評価局に要請しました。
 (2003年11月3日)
http://www.soumu.go.jp/hyouka/tizu.htm

情報公開請求した結果,この広告の経過が判明しました。03.12/19


未成年の喫煙を大人の責任に転嫁している
内閣府・警察庁連名の広告に異議



2003年11月1日の新聞(例えば東京新聞朝刊8ページ下)に

「無視しているのは,子供でなくはなく,大人かもしれない。
                       未成年者の喫煙は法律で禁じられています。」

という広告が,
内閣府,警察庁,青少年育成国民会議,全国たばこ販売協同組合連合会,
日本たばこ産業株式会社の連名で掲載されました。

子ども(未成年者,思春期児童)が極めて自由にたばこを自動販売機で買え
る現状を放置して,未成年の喫煙を注意しない大人の責任に転嫁してると受
け取れるこのコピーは穏当を欠くのではないでしょうか。
(この大人とは親のことだ,とは受け取れないのではないでしょうか。)

未成年の喫煙を大人が注意して事件に巻き込まれる可能性があり,これま
でも事件が報じられたことがあります。もしそのような場合,これら連名団体
は果たしてその責任をとっていただけるのでしょうか。
未成年者が自販機等でたばこを入手できない社会環境をこそ至急に整備す
べきではないでしょうか。

そもそも
現行のたばこ自販機は,以下の点から「たばこ事業法」に違反しています。
違法状態が長年にわたって放置されています。

  【たばこ事業法(許可の基準)第23条】 財務大臣は,前条第1項(製造た
       ばこの小売販売)の許可の申請があった場合において,次の各号のい
       ずれかに該当するときは,許可をしないことができる。
    三 営業所の位置が製造たばこの小売販売を業として行うのに不適当
       である場合として財務省令(下記の施行規則)で定める場合であるとき。
  【たばこ事業法施行規則】(営業所の位置が不適当な場合は次に掲げる
       場合とする)
   第20条三 自動販売機の設置場所が,店舗に併設されていない場所等
       製造たばこの販売について未成年者喫煙防止の観点から十分な管理,
       監督が期し難いと認められる場所

私たちもこの是正を昨年財務大臣に要請しましたが,全く改善されていません。
http://www3.ocn.ne.jp/~muen/miseinenkinsiho/zaimujihankitekkyo020627.pdf

内閣府,警察庁,青少年育成国民会議に,このような広告に名を連ねるので
はなく,未成年者が自由にたばこを買える自販機を撤去するよう,全国たば
こ販売協同組合連合会と日本たばこ産業株式会社に強く要請することこそ,
未成年者の喫煙防止に火急に必要なことを,貴省からご指導ください。