四病院団体協議会、日本ホスピス緩和ケア協会は、敷地内禁煙に賛同し、全病院に要請・周知しサポートすべきです。
2016.12.27
子どもに無煙環境を推進協議会
1.四病院団体協議会について
2016/10/31の政府(厚労省)の受動喫煙防止対策強化の第1回公開ヒアリングで、四病院団体協議会(全日本病院協会、全日本病院協会、日本精神科病院協会、日本医療法人協会)は「敷地内禁煙としている医療機関では患者が公道で喫煙し、近隣住民とトラブルを起こす事例などが見受けられる。一律に敷地内禁煙とすることは現実的ではない。医療機関は建物内禁煙とすべきで、緩和ケア病棟や精神病床など特殊な事情を抱える場所では喫煙室の設置を認めてほしい」と要望・発言しました。http://notobacco.jp/pslaw/hearing161031.pdf
しかし
(1)病院(全国で約8450)の少なくとも30%は禁煙治療の保険適用施設で、大きな各種病院の50%は同様で、これらは全て敷地内禁煙となっている。また禁煙治療をしていない病院も多くが敷地内を禁煙としている(例えばがん診療連携拠点病院や大学附属病院などは殆どが)。
各種病院の禁煙治療の保険適用の有無と%一覧
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http://notobacco.jp/hoken/kokuritutabyoin.htm
(2)日本ホスピス緩和ケア協会の会員病院(315病院)では、少なくとも68%が敷地内禁煙で、56%が禁煙治療を行っており、「喫煙室設置を認めてほしい」とは実態からかけ離れていて、誤認も甚だしい。
日本ホスピス緩和ケア協会の会員病院の禁煙治療の保険適用と敷地内禁煙の有無
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http://notobacco.jp/hoken/kanwacare.htm
(3)日本精神科病院協会(1203病院)の少なくとも11%は下記のように敷地内禁煙で、6%は禁煙治療を行っている。精神科病院では多くはないとしても、決して少なくはない精神科病院が敷地内禁煙を実施しているのだから、それら敷地内禁煙の実施病院の経験と叡智を集め、全ての会員病院が敷地内禁煙を実施するようプロジェクトなりガイドライン作成なり、努力いただくことは可能ではないだろうか。
日本精神科病院協会加盟の病院の禁煙治療の保険適用と敷地内禁煙の有無
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http://notobacco.jp/hoken/seisinka.htm
(4)11/16の第2回公開ヒアリングで、日本医師会は「喫煙室を設けても、完全に受動喫煙を防止するのは現実的に難しい。サービス業施設や事業所等では喫煙室の設置を禁止するよう」求めた。日本看護協会も「喫煙室の設置は喫煙習慣を是認することにつながる。大学や飲食店では喫煙室の設置を不可としてほしい」と求めた。日本歯科医師会や日本薬剤師会も「医療機関を敷地内禁煙とすることを含め」たたき台に賛同しました。http://notobacco.jp/pslaw/hokeneisei161128.pdf
患者及び家族と職員の健康のために、また患者の治療効果を上げるためにも、医療機関として四病協は敷地内禁煙に賛同いただくべきではないでしょうか。
2.日本ホスピス緩和ケア協会について
2016/10/31の政府(厚労省)の受動喫煙防止対策強化の第1回公開ヒアリングで、日本ホスピス緩和ケア協会は「終末期の患者の希望に配慮し喫煙を許可しているホスピスや緩和ケア病棟があるため、「生命予後の短い患者が多数入院する病棟は『原則建物内禁煙(喫煙室設置可)』としてほしい」」と発言しました。http://notobacco.jp/pslaw/hearing161031.pdf
しかし同協会の会員病院では、以下のように少なくとも68%は敷地内禁煙としています。約7割もの病院が既に敷地内禁煙の実施の努力をしているのですから、同協会の反対意見は実態から余りにかけ離れています。『原則建物内禁煙(喫煙室設置可)』発言は撤回し、敷地内禁煙の実施病院の経験と叡智を集め、全ての会員病院が敷地内禁煙を実施するよう要請し、努力されるべきではないでしょうか。
日本ホスピス緩和ケア協会の会員病院の禁煙治療の保険適用と敷地内禁煙の有無
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http://notobacco.jp/hoken/kanwacare.htm
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