英政府が電子たばこ規制強化、18歳未満への販売阻止徹底へ

[ロンドン 30日 ロイター] - 英政府は30日、電子たばこ規制強化の一環として、小売業者が子どもに無料サンプルを配布する抜け穴をふさぐ措置を講じると発表した。カラフルなデザインとフルーツなどさまざまなフレーバーが売りの電子たばこは食料品店の目立つ場所で売られている。

スナク首相は保健省が発表した声明で先週の英BBC放送の報道に言及し、「子どもによるベイピング(電子たばこから出た水蒸気の吸引)の急増を深く憂慮しており、鉛を含む違法なベイプ(器具)が学童の手に渡っているとの報道に衝撃を受けている。子どもたちへの電子たばこのマーケティングと不法販売は絶対に容認できない」と述べた。

声明は、禁煙推進団体アクション・オン・スモーキング・アンド・ヘルス(ASH)が2023年に11─17歳を対象に実施した調査を引用。それによると、5人に2人が電子たばこを試しに吸ってみる、5人に1人が仲間の圧力により吸う、と回答した。

この問題は18歳未満への電子たばこの販売が違法である英国に限らない。調査によると、米国の高校生255万人が2022年前半に電子たばこを使用したと推定され、保健当局者は懸念すべき水準としている。

英政府は、18歳未満に電子たばこを販売した店に罰金を科す規則について柔軟かつ機動的な運用に向けた見直しを行う方針も示した。