電子たばこは有害=WHO報告書

2020年01月23日 21:28  sputnik  https://jp.sputniknews.com/life/202001237040330/



国連の世界保健機関(WHO)は21日、電子たばこが使用者に加え、電子たばこから出る蒸気にさらされる第三者にも害を及ぼすとの報告書を発表した。さらに、電子たばこは胎児の健康や10代の若者の脳に影響を及ぼす可能性があると警告している。AFP通信が報じた。

電子たばこは、メーカーおよび一部の政府から、従来のたばこより安全な代替品、さらには禁煙の手段として推奨されてきた。しかし、WHOは電子たばこに関するQ&A形式の報告書の中で、電子たばこが禁煙を助けると主張するのに十分な証拠はなく、さらに安全でもないと指摘した。

また、WHOは青年期における電子たばこの使用は特に危険性が高いと指摘している。ニコチンは常習性が高く、「長時間にわたって損傷作用を及ぼす恐れがある」と報告書には記されている。

若者の間で電子たばこの人気が急上昇する中、こうした懸念が世界的に高まっている。さらには、電子たばこの使用がより有害な製品から若者を遠ざけていることを示す証拠はほとんどなく、逆に従来のたばこの喫煙につながっていることも指摘された。

電子たばこ、禁煙促進は「証拠不十分」 米政府報告書

https://news.livedoor.com/article/detail/17711183/

【AFP=時事】米政府は23日、電子たばこが喫煙者の禁煙を助けると結論付けるには証拠が不十分であるとの考えを示した。電子たばこ業界が直面する規制当局の圧力はますます大きくなっている。

 この米政府の考えは、英政府が先に発表した提言とは異なる。英政府は電子たばこを、禁煙を容易に行うためのニコチン置換療法の一つと位置付けている。

 今回、米医務総監(Surgeon General)が発表した報告書「禁煙(Smoking Cessation)」では、電子たばこについて「絶えず変化していて種類豊富な製品群。使用方法も多岐にわたる」と記され、「そのため、特定の電子たばこに関する臨床試験に基づき、禁煙に対する有効性について一般化を行うのは困難だ。現時点では、電子たばこ全般が禁煙を促すと結論を下すだけの十分な証拠がない」と指摘された。

 米医務総監がこの主題に関する報告書を発表するのは1990年以来となる。

 その一方で報告書は、ニコチンパッチや薬用ドロップなどの米食品医薬品局(FDA)が承認した禁煙用医薬品やカウンセリングについては「禁煙の成功確率を上昇させる」とし、組み合わせることで相乗効果も望めるとしている。

 米政府は今月2日、若者の間で高まる電子たばこ人気の抑制を目的に、風味付き電子たばこ製品の大半を禁止する方針を発表している。ただ、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が昨年9月に約束していた全面的な販売禁止は業界からの圧力を受けて見送られた。