2018年3月4日10時26分 朝日 https://www.asahi.com/articles/ASL343FDKL34UBQU001.html
東京都医師会の尾崎治夫会長は2日、記者会見を開き、病院や学校に喫煙所を認めないなどの厳しい受動喫煙防止策の必要性を訴えた。「受動喫煙を防ぐには全面禁煙しかない」と話した。
受動喫煙対策を盛り込んだ国の改正法案は1月に示され、病院や学校などは屋外に、飲食店などは屋内にそれぞれ喫煙所の設置を認めている。これについて尾崎会長は「煙が漏れない喫煙室はない」と批判した。
厚生労働省の研究班によると、受動喫煙が原因の死者は国内で年約1万5千人に上るといい、尾崎会長は「喫煙しない人がたばこで命を落とす危機は救わなければならない」と話した。独自の条例で対策強化を目指す都に対しても、「五輪開催都市として、しっかり受動喫煙を防げる条例を」と求めた。
2018/03月02日 19時38分 NHK http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180302/0008704.html
東京都医師会は、受動喫煙対策を強化する法案が、喫煙を可能とする飲食店の範囲などで当初の案より後退しているとして、都が制定を目指す条例案では、より規制を強化するよう求める署名活動を行う考えを示しました。
受動喫煙対策の強化をめぐり、飲食店では、新たに営業を始めた店や大手企業が経営する店は原則として禁煙とし、「喫煙専用室」でのみ喫煙と可能とする一方で、個人か資本金などが5000万円以下の中小企業が経営する、客席100平方メートル以下の既存の店については、喫煙や分煙を表示すれば、喫煙を可能とする法案が国会に提出される見通しです。
これについて、東京都医師会の尾崎治夫会長は2日の記者会見で、「喫煙可能の範囲などが当初の案より後退している。喫煙専用室や分煙では必ず煙が漏れてくるので、屋内空間ではすべて禁煙を目指すべきだ」と述べました。
そのうえで、都が制定を目指す独自の罰則付きの条例案について「国の法律は最低限の規制だ。オリンピック・パラリンピックの開催都市である東京では、受動喫煙の害を防げるしっかりとした法的整備を考えてほしい」と述べ、より規制を強化するよう求める署名活動を今月下旬から行い、ことし6月に開かれる都議会を前に、都に提出する考えを示しました。