2019年2月20日15時00分 朝日 https://digital.asahi.com/articles/ASM2N4DNCM2NUBQU00C.html?iref=pc_ss_date
2020年東京五輪・パラリンピックを控える東京都に続き、25年に大阪・関西万博を開催する大阪府で受動喫煙対策が進みそうだ。府は受動喫煙防止条例案を25日開会の府議会に提出し、早ければ年度内にも成立する見通し。国内の東西で大型イベントのホスト役を務める自治体が、飲食店内でより厳しい「たばこ対策」を講じる。
昨年国会で成立した改正健康増進法は、学校や病院、行政機関の敷地全体を原則禁煙とする。飲食店は例外的に、客席面積が「100平方メートル以下」で個人または中小企業の既存店なら喫煙を認める。東京五輪前の20年4月に全面施行される。
昨年国会で成立した改正健康増進法では、学校や病院、行政機関の敷地全体を原則禁煙とする。飲食店は例外的に、客席面積が「100平方メートル以下」で個人または中小企業の既存店なら喫煙を認める。東京五輪前の20年4月に全面施行される。
府の条例案の全面施行は25年4月で、大阪万博開催直前だ。喫煙できる飲食店を国の基準より厳しい客席面積「30平方メートル以下」とする。30平方メートルを超える飲食店は喫煙専用室の設置を認めるが、同室内での飲食はできない。加熱式たばこは専用の喫煙室を設ければ喫煙でき、飲食もできる。
国の基準ではコンビニなどを除く府内の飲食店約10万店舗のうち約7%が原則屋内禁煙となる。府の条例案が成立すれば、約5割の飲食店が対象となる見込み。
屋外の喫煙場所は、国の基準では病院や行政機関などに設けることができるが、府はこれらも設置しないよう求める。ただ例外措置として、終末期医療や療養中心の病院は設置することもできる。
条例案には罰則も設ける。喫煙禁止場所で喫煙したり、飲食店が禁止場所に灰皿を置いたりするといった違反があれば、5万円以下の過料を科す。松井一郎知事は「(府民から)受動喫煙防止自体に反対する意見は多分ないと思う」と述べ、厳しい規制にも自信を見せている。
東京都でも昨年、受動喫煙防止条例が成立。東京五輪直前の20年4月に全面施行されることになっている。この条例も国の基準をより厳しくした内容で、従業員を雇っている飲食店は客席面積にかかわらず原則屋内禁煙となり、都内の飲食店の約8割が対象になる計算だ。