高知)ひろめ市場、敷地内全面禁煙化へ 改正法受け判断

 


2019年12月24日03時00分 朝日 https://digital.asahi.com/articles/ASMDR4FTHMDRPLPB00C.html

 

 来年4月から屋内での喫煙を原則禁止する改正健康増進法の全面施行に合わせ、高知市中心部の観光名所「ひろめ市場」の敷地内が完全に禁煙化される。施設を管理する「ひろめカンパニー」によると、敷地内には場所の余裕がなく、喫煙室は設置しないという。

 ひろめ市場のほとんどのテーブルでは現在、喫煙が可能だ。一部に禁煙席や時間帯による制限はあるが、分煙ではない。

 改正法は昨年7月に成立した。大きな施設は原則禁煙で、学校や病院、行政機関などは屋外の喫煙所に限って喫煙できる。その他の多くの人が利用する施設は屋内に喫煙所を設置することは可能となっている。


 違反した場合は最大50万円の罰則(過料)もある。ただ、経過措置があり、客席面積が100平方メートル以下の条件などで喫煙は認められる。

 高知市健康増進課によると、ひろめ市場内の飲食店は個々には小規模だが、各店舗に仕切りがなく、テーブルも共有のため、飲食店全体で一つの施設としてみなされるという。

 ひろめ市場の場合、改正法では屋内に喫煙室を設けることは可能だ。だが、「ひろめカンパニー」は敷地内に余剰スペースがないことなどを理由に、喫煙室を設置しない方針を18日からテナントに通知している。

 現在は屋外に4カ所あるスタンド式灰皿も、受動喫煙に配慮するよう求める改正法に合わせて撤去する。同社の百田昭夫施設部長は「客数は厳しくなる。良い方策があれば、今後もテナントと議論したい」と話す。

 市場を利用する人の反応は様々だ。

 居酒屋「旬太郎」店主の吉川忠雄さんは「決まったことなので仕方ないが、酒を飲むときにたばこは吸いたい。せめて喫煙室はほしい」と話す。友人とたばこと酒を楽しんでいた高知市の女子大学生(21)も「いちいち外に出るのはめんどくさい。ひろめが禁煙って何か違う」と不満そうだ。

 一方、禁煙化を喜ぶ声もある。居酒屋「みづき」店長の浜田光司さんは「喫煙者の多くはマナーが悪い」と指摘する。浜田さん自身も喫煙者だが、「酔っ払って歩きたばこをする人もいた。禁煙化でファミリー層に来てもらえたら」。10カ月の長女と訪れた福岡県粕屋町の会社員西郡司さん(32)は「子供が煙を吸わずに済む」と歓迎した。

 

高知:ひろめ市場 敷地内全面禁煙へ

2019/12月24日 12時01分 NHK https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20191224/8010007077.html


来年4月から受動喫煙対策が強化され飲食店などの屋内では原則、禁煙となるのを前に高知市の観光名所「ひろめ市場」は、来年4月から屋外を含めた敷地内すべてを禁煙にすることになりました。


去年、成立した改正健康増進法は他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙を防ぐため来年4月からは飲食店やホテルそれに、事務所などの屋内では原則、禁煙となります。

地元の料理やお酒が楽しめる高知市の観光名所「ひろめ市場」の運営会社によりますと来年4月から、屋外を含め敷地内すべてを禁煙とすることを先月下旬に決め、各店舗に連絡したということです。

「ひろめ市場」では現在、屋内で喫煙できるほか屋外にも喫煙所を設けています。

しかし、運営会社では、敷地内に受動喫煙対策が整った専用室や喫煙所を設ける十分なスペースを確保できないほか、これまで受動喫煙のおそれがあることから来場することを敬遠していたファミリー層の新たな獲得が見込めるとして、敷地内の全面禁煙を決めたということです。

「ひろめ市場」の敷地内を全面禁煙にすることを受けて運営会社の企画営業部の浜田泰伸部長は「今までたばこの煙で煙たいと感じられていた方には対応できる施設になると思う。これを機に小さい子どもから年配の方まで多く方に来場してもらいたい」と話していました。

また「ひろめ市場」を訪れていた喫煙者の30代の男性は「お酒を飲むときはタバコを吸いたくなるのでさみしいです。吸えたらうれしいが仕方ないと思います」と話していました。

一方たばこを吸わない20代の男性は「喫煙席と禁煙席を気にせずに座れるので店に入りやすくなると思います」と話していました。