高松市の喫煙所、32カ所中25カ所廃止 香川


2020年12月6日 9時30分 朝日 https://digital.asahi.com/articles/ASND56W4WND4PTLC004.html

 高松市は3日、市が設置した路上喫煙所32カ所のうち25カ所を年度内に廃止すると発表した。残る7カ所も人通りの少ない場所に移設したり、パーティションを設置したりする。

 市は5月から、新型コロナウイルスの感染を防ぐためなどとして、市内の路上喫煙所の大半を閉鎖。以前から受動喫煙が問題になっていたことから、設置の見直しを進めていた。7月の市民アンケートでも喫煙所の廃止や減少を求める意見が7割を超えたという。

 残す喫煙所は、閉鎖中に吸い殻のポイ捨てが多かったJR高松駅周辺や、ことでん瓦町駅、人通りの比較的少なかった中央公園、フェリー通り周辺の7カ所。駅周辺の喫煙所はパーティションを設けるという。

 

受動喫煙防止に向け高松市、喫煙所25カ所撤去へ 市長「将来的にはゼロ目指す」

 


毎日新聞https://mainichi.jp/articles/20201208/k00/00m/040/131000c

 高松市は受動喫煙防止のため、喫煙禁止区域内にある32カ所の喫煙所のうち、25カ所を2021年1~3月に廃止・撤去することを決めた。7カ所はパーティション(仕切り)の設置などをした上で維持する。ただ、市の条例は歩きたばこの罰則がないほか、民間敷地内にある灰皿の撤去は強制できず、受動喫煙ゼロに向けては課題もある。

 市はJR高松駅前や中央公園などを含む喫煙禁止区域で、設置した32カ所の喫煙所以外での喫煙を禁止している。4月の改正健康増進法の全面施行と新型コロナウイルス感染拡大を受けて、5月から24カ所の喫煙所を一時閉鎖していた。

 市が7月に実施した市民アンケートでは、灰皿を「全て撤去」「減らすべき」と回答した割合が7割に上った。また5月以降、市には「人通りの多い場所になぜ喫煙所があるのか」などの声のほか、「(喫煙者のために)一部は残すべきでは」といった意見が約30件寄せられたという。

 市は21年1~3月、25カ所の撤去作業を進める。一方、JR高松駅前とことでん瓦町駅前の3カ所は日本たばこ産業(JT)が主な費用を負担する形でパーティションを設置するなどし、計7カ所を存続させる方針だ。3日の定例記者会見で大西秀人市長は「(吸い殻の)ポイ捨て問題もあり、現時点で全て撤去するのは難しい。将来的にはゼロの方向を目指す」と述べた。

 課題も残る。そもそも喫煙禁止区域は、ポイ捨てを禁止する市の「環境美化条例」を基にしているため、歩きたばこ自体には罰則がない。現状では、区域内のコンビニや飲食店前に置かれた灰皿で路上喫煙する人の姿も目立つ。

 市の職員は5月以降、屋外に灰皿を置いている店舗など約30カ所を訪れて灰皿廃止の検討を求めたが、市環境保全推進課の担当者は「民間の敷地内なので強制はできない。事業者も受動喫煙防止について理解をしてほしい」と話している。