メキシコ、公共の場を全面禁煙に 世界「最厳格」の法律を施行
2023/1/16
BBC
https://www.bbc.com/japanese/64286803
メキシコは2021年にこの措置を承認。タバコの広告も禁止となった。
中南米のいくつかの国も、たばこの煙のない公共空間を作るため、法律を制定している。
しかしメキシコの法律は、米大陸で最も強力かつ広範なもので、世界的にも最も厳しい反喫煙法の1つとなった。
メキシコの現在の法律は2008年に制定され、バー、レストラン、職場での禁煙スペース確保を定めている。それが今回、すべての公共の場所を禁煙とするよう変更された。公園、ビーチ、ホテル、オフィス、レストランなどが対象。
また、たばこ製品の広告や宣伝、スポンサーになることも全面的に禁止された。商店の中でも、たばこを陳列できない。
VAPEなどの電子たばこも、特に屋内において、より厳しく規制される。
汎米保健機構(PAHO)は、この措置を歓迎。メキシコ政府の取り組みをたたえた。
PAHOによると、「たばこの使用」は世界で最も予防可能な死因となっている。米大陸では毎年100万人近くが、直接の喫煙や副流煙にさらされることで死亡しているという。
一方でメキシコの喫煙者の一部は、新たな法律の強権性を不安に思っている。多くの人は、自宅などの個人的な住居でしか喫煙できなくなる。
また、この法律の実効性を疑問視する向きもある。メキシコの警察では腐敗が広く横行しているため、公の場での喫煙行為に本来の罰金を科さず、賄賂を受け取る手段にする警官も出るのではないかと、多くの人が懸念している。
メキシコ、公の場で全面禁煙 陳列、広告も禁止に
配信 時事 https://news.yahoo.co.jp/articles/985ad44808b256e69684d549a2be3aed0f6157f6
【サンパウロ時事】メキシコで15日、公の場での喫煙を全面的に禁じる改正たばこ規制一般法が施行された。
広告や陳列も禁じられており、保健当局は「メキシコは、子供と青少年の健康を守る世界の最前線となった」と胸を張っている。
改正により、不特定多数が利用するホテルやレストラン、公園、遊園地、スポーツ施設、海岸、ショッピングセンターなどの公の場で喫煙が禁じられた。ベランダや建物の中庭も対象となる。一切の広告は禁止。たばこ会社がスポーツチームのスポンサーとなることも禁じられた。たばこ販売店では、ポスターはおろか、たばこを見せることもできなくなった。違反者には罰金や店舗の営業停止、悪質な場合は一時的な身柄拘束が待っている。
保健省によると、メキシコには約1600万人の喫煙者がおり、たばこが原因で毎日平均173人が死亡。政府は法施行により、10年後には喫煙を原因とする4万9000人の早死にや29万2000例の病気を防ぐことができると試算。現在、国の保険制度ではたばこ関連の疾患で1160億ペソ(約8000億円)を支出しているが、10年後に国庫負担は1550億ペソ(約1兆600億円)節約できるという。