米当局、電子たばこ回避を非喫煙者に勧告-肺障害の報告

2019年9月2日 9:44 JST  https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-09-02/PX6FUJ6TTDS001

 

米公衆衛生当局は非喫煙者に対し、電子たばこの使用を避けるよう警告した。当局によれば、電子たばこ製品の利用者が深刻な肺障害を起こすケースが25州から215件以上報告されており、少なくとも1人の死亡との関連が指摘されている。

  米疾病対策センター(CDC)と食品医薬品局(FDA)は、電子たばこ吸引と関連するとみられる肺障害について、原因究明のため州の保健当局と協力していると説明した。患者の多くは、障害が発生する前にマリフアナの有効成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)を含んだ電子たばこ製品を利用していた。

  CDCのロバート・レッドフィールド局長とFDAのネッド・シャープレス長官代行は8月30日の発表資料で、「電子たばこ製品を使用している人は、こうした製品を路上で購入したり、改造やメーカーが意図していない物質を加えることは控えるべきだ」と述べ、「進行中の調査に関係なく、電子たばこ製品は青少年や若い成人、妊婦、および現在たばこ製品を使用していない成人が使うべきではない」とした。

  電子たばこメーカー、ジュール・ラブズのケビン・バーンズ最高経営責任者(CEO)はCBSの番組でのインタビューで、現在たばこを使用していない人に対し「ジュールを使わないでもらいたい。これまでにニコチンを使っていないは使い始めるべきではない」と呼び掛け、「あなた方は当社がターゲットとする顧客ではない」と述べていた。

  ジュールに出資しているアルトリア・グループの株価は8月30日、1.2%安で終了した。