喫煙所に反対決議 広島県医師会、合庁再設置巡り

2021/8/31 22:58 中国新聞 https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=788444&comment_sub_id=0&category_id=112

 国の出先機関が集まる広島合同庁舎(広島市中区)への喫煙所の再設置で、広島県医師会(東区)は31日、反対決議をした。喫煙による健康被害の解決策にならないと批判し、「禁煙指導などを粘り強く続ける必要がある」と訴えている。近く、合同庁舎側へ再設置を断念するよう申し入れる。

 決議では、喫煙所は「どのような対策を講じてもたばこの煙が漏れ出るのを防ぐことはできない」と指摘した。喫煙者たちが集い、吸う時にはマスクを外すため、感染症対策でも問題があると主張。設置を「断固反対」と打ち出した。禁煙治療などには積極的に協力する姿勢を表している。

 東区の県医師会館で常任理事会(19人)を開き、全会一致で決議案を承認した。松村誠会長は「医師として健康被害の助長は看過できない」と話している。

 広島合同庁舎は国の出先など23機関が集まる。行政機関の敷地内を原則禁煙とする改正健康増進法の一部施行で、2019年6月末に喫煙所を全廃した。だが職員の路上喫煙などに苦情が相次いだため21年6月、敷地内に屋外喫煙所を再設置すると決めた。

 中国たばこ販売協同組合連合会(中区)の岩佐育男事務局長は「現にいる喫煙者のため、喫煙所は必要」として、設置賛成の立場を示している。

 

広島合同庁舎喫煙所が復活 「マナー違反やまず」9月にも

2021/8/13 07:14 (JST)  中国新聞  https://nordot.app/798677856855015424?c=388701204576175201

 受動喫煙対策を強化する改正健康増進法の一部施行で喫煙所を2019年6月末に全廃した広島合同庁舎(広島市中区)が、今年9月にも喫煙所を「復活」させることが12日、分かった。職員による路上などでの喫煙で苦情が届き、「マナー違反が改善できそうにない」(中国四国管区行政評価局)として、関係機関の合意で方針転換した。広島県医師会は「時代に逆行している」と批判している。

 評価局や中国財務局によると、復活させる喫煙所は、国の出先など23機関が集まっている広島合同庁舎の敷地北端に設ける。市道に面した屋外駐輪場(920平方メートル)の一部を、高さ約2メートルの仕切りで囲む。今月中に設計し、9月の完成を目指す。整備費は未定で、23機関で分担する。 2021.2.19あっせん