広島工業大学、喫煙所を全て撤去 敷地内を全面禁煙に、3月末から

2023/2月26日  中国新聞 https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/274517

 広島工業大(広島市佐伯区)は330日、キャンパス内にある4カ所の喫煙所を全てなくし、敷地内を全面禁煙とする。大学敷地内を原則禁煙とする20197月の健康増進法改正を受け、徐々に減らしてきた。23年度、県内21大学のうち喫煙所を設けるのは5校となる。

 

 広島工業大は20年度から、22カ所あった喫煙所を段階的に削減。毎年春の学生ガイダンスや教職員向け講演会で全面禁煙への移行を周知し、喫煙の健康への悪影響を説いてきた。運営する学校法人鶴学園の伊藤敦経営管理部長は「在学中に喫煙習慣を身に付けさせない。今後も喫煙のリスクを指導していく」とする。

 改正法は学校や病院、行政施設を原則として敷地内禁煙と規定。喫煙所を設ける場合は屋外の通常は人が立ち入らない場所で、喫煙所と分かる標識を掲げるといった配慮を求めている。

 法改正の時点では県内21大学のうち10校に喫煙所があった。ことし4月時点で、県立広島大(広島キャンパスと庄原キャンパス)▽広島経済大▽福山大▽福山平成大▽近畿大工学部―の5校となる。

 

 広島経済大は「減らしてきたが、住宅地に近く全面禁煙すると学外で吸って近隣に迷惑をかける恐れがある。喫煙所は法律に沿って設けている」と説明。県立広島大も同様の理由を挙げる。近畿大工学部の担当者は「決定事項ではないが、徐々に減らし将来的になくす方向で考えたい」としている。