報酬は成果と連動 禁煙支援で民間業者と調印(大阪府豊中市)

2019年5月29日 大阪日日新聞 https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/190529/20190529020.html

 

 豊中市は28日、同市在住・在勤者を対象に7月から実施する「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)による禁煙支援」を委託する事業者との調印式を、同市役所で行った。SIBの禁煙支援は世界初という。

調印書を手にする青柳代表理事、長内市長、佐竹社長(左から)=28日、豊中市役所

 SIBは、行政が社会課題解決のための事業を民間事業者に委託し、成果によって報酬が支払われる取り組み。事業資金は事業者が独自に調達する。

 今回、疾病治療用アプリを開発する「キュア・アップ」(東京都、佐竹晃太社長)が事業を請け負い、同社の禁煙サポートプログラム「aSCURE(アスキュア)卒煙プログラム」を活用する。市や事業資金提供者との調整は、社会的投資推進財団(青柳光昌代表理事)が行う。

 アスキュアは、参加者が状態を日々記録し、禁煙による身体的・精神的変化に対し、24時間体制でチャットでサポート。プログラムは6カ月間で、支援開始からアプリを活用し禁煙指導資格を持つ相談員がオンラインで指導する。

 調印式で長内繁樹市長は「最先端のアプリと専門的な知識を持つ人間との会話を組み合わせ、禁煙を達成していくのは画期的」と期待を寄せた。

 事業は2022年3月末まで。委託費(報酬)の上限は6100万円。