2019年6月17日 大阪日日新聞 https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/190617/20190617035.html
他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙の防止をテーマにした講演会が、中央区大手前3丁目の大阪国際がんセンターで開かれた。大阪府などの対策が紹介され、医療関係者や自治体職員らが取り組み方や今後の課題について理解を深めた。
受動喫煙の防止について理解を深める参加者ら |
講演会は世界禁煙デー(5月31日)を記念し、日本禁煙学会大阪支部、子どもに無煙環境を推進協議会、大阪国際がんセンターの共催で8日にあった。
健康増進法の一部を改正する法律の成立などを背景に、府は今年3月に「大阪府受動喫煙防止条例」を制定した。
病院や学校、行政機関などは「敷地内全面禁煙を努力義務」。改正法で経過措置対象している客席面積100平方メートル以下の飲食店のうち「30平方メートルを超える飲食店は、原則屋内禁煙を義務」としている。
府健康医療部健康推進室健康づくり課の岡本弘副主査は「望まない受動喫煙を生じさせない。万博開催の2025年を目指し、国際都市として、全国に先駆けた受動喫煙防止対策を進める」と条例の趣旨を説明。段階的に施行し、「全面施行は2025年4月」と周知を促した。
大阪国際がんセンターがん対策センターの田淵貴大副部長は「受動喫煙防止対策は、国の法律ができたこのタイミングでわれわれが頑張らないといけない。身近なところの飲食店や職場を禁煙化していかないと、また煙の被害に遭い続けることになりかねない」と話していた。