2023.05.14 https://www.gizmodo.jp/2023/05/only-10per-are-smokers.html
タバコが見向きもされなくなってきた…。
煙草をくゆらせる姿がカッコいいなんて、もうとっくに昔の話のようです。このほどアメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、米国成人男女の喫煙者数が、ここ数十年の調査で最低レベルにまで落ち込んだとの速報値を発表しました。
紙巻きタバコを買っては吸い続ける人が、とうとう9人に1人の割合まで減ってきたという調査結果になっていますよ。
米国の18歳以上の男女を対象としたデータで見るならば、1960年代には4割以上が喫煙者だったという記録が残っています。しかしながら、CDCが、2022年中に2万7654名から調査回答を得た「National Health Interview Survey」のデータでは、その割合が11.1%にまで下がりました。ちなみに、2018年には約8人に1人が喫煙者という割合まで低下していたものの、2019年には再び増加して約7人に1人が喫煙者という調査結果となっていたそうです。
ただし、この喫煙者という定義は、CDCの調査だと紙巻きタバコを吸っているかどうかという意味のようでして、同じ調査で電子タバコを吸うかという調査結果になると、2022年は約17人に1人が吸っていると回答。
2019年の時点では、米国成人男女の約23人に1人が電子タバコの愛用者だったとのことですから、紙巻きタバコの愛用者は着実に減ってきているものの、代わりに電子タバコのユーザーは右肩上がりに増えてきている様子も明らかでしょう。
紙巻きタバコを吸っていなくても、電子タバコを吸うならば、大人だけでなく、若者や妊婦にも害がおよびます。
CDCは、こんなふうに呼びかけ、あらゆるタバコ製品がもたらす健康被害への注意喚起を続けていますね。
ちなみに日本は紙巻き+加熱式タバコの合算で16.7%でした(令和元年時点。厚労省の統計)。
いま米国内では、若者の間で電子タバコの人気が高まっているという問題があり、高校生の約14%が電子タバコの愛用者だという調査結果まで発表されました。
電子タバコが身体におよぼす影響をめぐっては、紙巻きタバコの危険度と比較して、いまださまざまな研究が進められている最中ですけど、いずれも吸わないほうが健康には良いとの意見で一致しています。
どこまで電子タバコのユーザー数が増えてしまうかが、今後の調査の焦点ともなりそうです。
Source: CDC