2019/8/6(火) 17:31配信 HBC北海道放送 http://news.hbc.co.jp/2af09a6ac915b9b1d163f93c01da4fdc.html
「禁煙」よりも「税金を使わない」ことにこだわるのでしょうか。
新しい道議会庁舎の喫煙所問題…自民党は総会を開き、税金を使わずに喫煙所の設置が可能か調査することを決めました。
新しい道議会庁舎をめぐっては、最大会派の自民党・道民会議だけが喫煙所の設置を決めています。
北海道医師会は6日午前、要望書を道議会と知事に提出しました。
「受動喫煙防止のために、喫煙所を設けることには絶対に反対」(北海道医師会・長瀬清会長)
会派内では設置に反対の声も少なくありません。
「私はもう屋内の喫煙所設置というのは全く可能性ゼロだと思っている」「医師会の要請というのは、すごく重いと思う」(自民党・道民会議 藤沢澄雄道議)
自民党は6日午後、議員総会を開き、税金を使わずに設置が可能か調査することを決めました。
喫煙所をめぐっては、JT北海道支社が道議会への寄贈を打診しています。
「知事が税金は使わないとはっきりおっしゃっていますので、税金を使わない形でもし作るとしたときに、できるのかできないのか(を調べる)」(自民党・道民会議 佐々木俊雄会長)
自民党会派はJTから意見を聞いたうえで、9月初めに方針を決めたいとしています。
来年1月完成の道議会新庁舎への喫煙所設置問題で、北海道医師会の長瀬清会長は6日、鈴木直道知事、道議会の正副議長と全5会派代表者に宛て、喫煙所設置は「道議会の権威をおとしめる」として新庁舎を全面禁煙とするよう訴える要望書を提出した。
喫煙所設置を求めていない道議会4会派は報道陣に公開して要望書を受け取ったが、道民の反発や会派内の異論で喫煙所設置方針の見直しを迫られた自民党・道民会議は非公開にした。
長瀬氏によると、自民会派の佐々木俊雄会長は「新しい庁舎になるから問題になった」と述べ、長瀬氏は「そんな問題ではない」と伝えた。喫煙継続に未練を残すような佐々木氏の発言を長瀬氏がたしなめた形だ。
長瀬氏は知事宛ての要望書を受け取った浦本元人副知事にも「道議が率先して(喫煙所設置を)やめるべきだ」と訴え、税金を使っての喫煙所設置に否定的な知事を「十分に考えている」と前向きに評価した。
一方、自民会派は6日の議員総会で、所属議員のほか、知事や新庁舎への喫煙所寄贈を打診している日本たばこ産業(JT)北海道支社の意向を聞く方針を確認した。総会後、佐々木氏は「税金を使わない形で設置できるのか、できないのかを調査する」と述べ、9月上旬に各議員に調査結果を示した上で再度議論する考えを示した。
建設中の道議会新庁舎への喫煙室設置をめぐって、道議会の自民党会派は、喫煙室の無償での提供を申し出ているたばこ会社と協議したうえで、来月開く議員総会で改めて対応を検討することになりました。
道議会最大の自民党会派は、道議会新庁舎の議員控え室に一度は喫煙室を設置すると決めたものの、一部の議員から反発を受けたため再検討していて、6日の議員総会で対応を協議しました。
「公費で喫煙室を設置するのは世論の理解を得られない」という批判がある中、総会では、JT=日本たばこ産業の北海道支社から喫煙室を無償で提供したいとする申し出があることが説明されました。
そして総会では、JTと協議を行い喫煙室の提供の詳しい内容を確認したうえで、来月上旬に議員総会を開いて改めて対応を検討することになりました。
総会のあと自民党会派の佐々木俊雄会長は記者団に対し、「鈴木知事が『税金は使わない』と言っているから、税金を使わない形で作ることはできるのかを調べたうえで議員から意見を聞く」と述べました。
一方、設置に反対している自民党会派の藤沢澄雄議員は、「道議会だけ屋内に喫煙所を設置するのはありえない。知事の『税金では設置できない』という発言や、医師会の完全禁煙を求める申し入れの意味は重い」と述べました。
【道医師会が完全禁煙要望】
自民党の支持団体の北海道医師会は6日、鈴木知事に宛てて、喫煙室を設置せず敷地内を完全に禁煙とするよう要望書を提出しました。
要望書では、▼喫煙室設置は健康増進法の趣旨に反し議会の権威をおとしめ、▼相当の経費が必要になり道の財政に損失をもたらすなどとして、知事が主導的に判断するよう求めています。
北海道医師会の長瀬清会長は記者団に対し、「北海道は全国の中でも喫煙率が高く、道議会議員が率先して道民の健康づくりに取り組んでいくべきだ」と述べました。
長瀬会長はこのあと道議会を訪れて、村田議長のほか、道議会の5つの会派に対しても同様の申し入れを行いました。