道議会最大会派の自民党・道民会議(53人)は1日、来年1月完成予定の新しい道議会庁舎内に喫煙所を設置せず、庁舎内全面禁煙とする方向で調整に入った。鈴木直道知事は1日の記者会見で「税金で喫煙所を設置するのは、道民目線で考えて難しい」と述べた。
自民会派の複数の幹部が禁煙に向けて意見集約を図る考えを示した。6日の議員総会で対応を協議する。知事は会見で「道民からさまざまな意見がある中、議会で議論を深めて答えを出してほしい」と強調した。
道民世論の反発が強まる中、知事は7月30日、村田憲俊議長と東京都内で会談。来年1月までに設計変更し、喫煙所を造ることは困難で、庁舎の完成後も新たに改修して喫煙所を整備するのは道民理解が得られないとの認識を伝えていた。
会談を受けて、会派幹部は「何とか禁煙でまとめたい」と強調。別の幹部は「外堀は埋められた」と明かした。これまで喫煙所の設置を推進していた中堅道議も「議員特権と批判され、今の風潮では設置は難しい」と語った。
佐々木俊雄議員会長は取材に対し「どんな考えが出るか分からず、少し時間は必要だ」と話した。村田議長は「自民(会派)がどうなるか次第だ」と明言を避けた。
改正健康増進法の一部施行で、7月から行政機関は敷地内禁煙となったが、道議会は対象外。全5会派の中で、自民だけが新庁舎の会派の部屋に喫煙所の設置を決め、道民の反発が強まっていた。
08月01日(木) 16時12分 HBCnews http://news.hbc.co.jp/86afd65f16d5a8e4c4f5854bbfc055fe.html (動画あり)
来年1月に完成する新しい道議会庁舎の喫煙所設置をめぐる問題で、鈴木知事は「道民目線で考えると理解を得るのは難しいだろう」という考えを示しました。
「税金で喫煙所を設置することについて、道民目線で考えたときに難しさがあるのではないか」(鈴木直道知事)
新しい道議会庁舎の喫煙所をめぐっては、道議会の5つの会派のうち、最大会派の自民党・道民会議だけが設置を決めています。
鈴木知事は7月30日、道議会の村田憲俊議長と面会した際、「現状で税金を使って喫煙所を設置することは難しい」と伝えていました。
「完成した後に、新しい工事を発注して、新しく完成したところを一部壊したり改修して税金で作ることについて考えると、道民目線で考えたときに道民の理解がいただけるのかどうか」(鈴木直道知事)
一方で、あくまで喫煙所をどう扱うかは道議会で議論を深め結論を出すべきだとしています。
喫煙所を置くことについては、北海道医師会をはじめ反発が強まっていて、鈴木知事もこうした世論の動きを重くとらえています。