2019/10/28 05:00 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/358700
道議会最大会派の自民党・道民会議(53人)が来年1月完成の道議会新庁舎の会派控室に喫煙所の設置を決めたことに対し、敷地内全面禁煙を主張する公明党(8人)が「議会全体の問題だ」などとして反発を強め、全会派での話し合いを自民党側に申し入れている。自民が設置を強行すれば、協力関係にひびが入りかねない状況だ。
「議会全体の姿勢が問われる」。公明党の森成之団長は今月中旬、道議会議長室で村田憲俊議長にこう迫った。複数の関係者によると、森氏は自民会派の決定を問題視していることを伝え、全5会派で喫煙所設置の是非について議論するよう求めたという。
道議会の各会派は2011年、希望する会派の控室に喫煙所を設置できると合意した。ただ新庁舎での扱いは定まっておらず、公明党は自民会派に協議を申し入れた形だ。
新庁舎への喫煙所設置を巡っては、公明党は北海道結志会(9人)、共産党(3人)とともに、敷地内全面禁煙を主張。民主・道民連合(27人)は控室に設けない方針を示している。
中でも公明党は、改正健康増進法の一部施行で行政機関が敷地内禁煙となった7月から、所属議員の道庁敷地内での禁煙に踏み切る独自の取り組みも進めるなど力を入れてきた。
公明党幹部は「新庁舎内の喫煙所問題は自民だけで決める話ではない」と憤る。
自公は道内の国政選挙でも密接に協力する。道政与党としても歩調を合わせ、今月4日の道議会では、憲法改正の国会議論を促す意見書案を自公両会派の賛成多数で可決した。
自民党道連幹部からは「公明党のメンツをつぶせば選挙協力に影響がある。喫煙所問題で火種を抱えるべきではない」と気をもんでいる。