2019/12/08 17:30 更新 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/372484
来年完成の新しい道議会庁舎への喫煙所設置を巡る問題で、北海道新聞は全道議100人を対象に郵送によるアンケートを行った。賛否を表明した61人のうち、庁舎内の喫煙所設置への反対は自民党・道民会議の17人を含む50人に上った。賛成は11人だった。全5会派のうち唯一、自民会派が控室への設置を決めているが、議会全体としては庁舎内禁煙派が半数を占めた。
賛否を表明した61人のうち記名で答えたのは52人、無記名回答の9人はいずれも自民会派だった。
庁舎内設置に反対した50人のうち33人(うち自民7人)は「道庁、道議会の敷地を全面禁煙にし、喫煙所を設けるべきではない」と答えた。17人(同10人)は「庁舎内を全面禁煙にし、屋外に喫煙所を設けるべきだ」とした。
理由(複数での回答あり)は「改正健康増進法で行政機関は原則敷地内禁煙となっており、議会も同じ対応をとるべきだから」が最多の33人となった。
これに対して、喫煙所設置賛成派の内訳をみると、「庁舎内のオープンスペースに喫煙所を設け、分煙にするべきだ」が3人、「庁舎内の会派控室に喫煙所を設け、分煙にするべきだ」が8人で、いずれも自民だった。
庁舎の内外に喫煙所を設置する理由としては「喫煙者のたばこを吸う権利を剥奪すべきではないから」が14人となった。
喫煙所への賛否について「分からない」は2人で、いずれも自民。「無回答」は計18人(うち自民17人)だった。「そのほか」は19人(同6人)で、「来庁者、道職員、観光客など全体を考えて議論するべきだ」といった意見のほか、民主・道民連合の道議は「(民主の)会派控室には喫煙所を設置しないが、それ以外は今後議論する」との回答が目立った。
自民会派は7月と10月に新庁舎への喫煙所設置を決めたが、北海道結志会や公明党、共産党が全面禁煙を求め、道議会全体での結論は出ていない。北海道医師会が反対の署名活動をするなど世論の反発が強まっている。