2020/05/13 05:00 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/420373
道議会の村田憲俊議長は12日、北海道新聞の取材に対し、道議会新庁舎への喫煙所設置を巡る問題について「新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着くまで議論はできない」と述べ、当面は協議しない考えを示した。今月25日から利用が始まる新庁舎は、一定期間は屋内全面禁煙となる。
村田議長は、喫煙所設置の是非について議論してきた道議会の各会派会長会議の座長。新型コロナ終息後に議論を再開するかどうかは明言しなかった。
村田氏の出身会派の自民党・道民会議は、会派控室に喫煙所を設置する方針を昨年秋に決めている。村田氏は会派の意向に沿った対応ができないことについては「仕方がない」と述べ、新型コロナで社会的に混乱する中で議論を進めることは困難との認識を示した。
これに対し、自民会派の佐々木俊雄会長は取材に、村田氏の意向を受け入れる一方で、「喫煙所はいつでも設置できる」とも指摘。新型コロナの終息後に議論を再開し、設置に向けて動く考えを示した。
喫煙所を巡っては、民主・道民連合は設けない方針で、北海道結志会、公明党、共産党の3会派は敷地内完全禁煙を主張。専門家などが新型コロナに関し「喫煙は重症化させるリスクがある」と警鐘を鳴らすなか、喫煙所の設置について議論していること自体が世論の理解を得られないとの声が各会派から続出していた。各会派会長会議は3月25日を最後に開かれていない。
2020/04/09 05:00 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/410633
道議会新庁舎への喫煙所設置を巡り、村田憲俊議長が3月下旬の全会派会長らとの会合で、最大会派の自民党・道民会議の会派控室への設置案に加え、完全禁煙とする案を並列して示したことが8日、分かった。
村田議長は完全禁煙の理由を「社会情勢や道民世論に配慮し、議員として率先して範を示す」とした。控室に喫煙所を設置する方針の自民会派に対し、他会派は反対の姿勢を崩さず議論が長期化しており、両論併記で会派間のバランスを取った形だ。
8日も各派会長の会合が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で各会派から「今の状況で議論を深めるのは難しい」という指摘があり、中止となった。
民主・道民連合は喫煙所を設けない方針で、北海道結志会と公明党、共産党の3会派は敷地内の完全禁煙を主張し、議会内の合意形成は極めて困難な状況となっている。