超党派の「国際基準のタバコ対策を推進する議員連盟」(会長・尾辻秀久元参院副議長、53人)は9日、国会議員が法で禁じられた議員会館の事務所(自室)で喫煙している問題に関し、実態調査と違反者への対処をするよう衆参両院の議長に申し入れた。
申し入れ書によると「国会自ら自浄作用を発揮すべきだ」とし、早急な調査と対応を求めた。「議員特権との批判を免れない」として、国会議事堂と議員会館の全面禁煙化も訴えた。尾辻氏らは山東昭子参院議長に申し入れ書を提出。衆院側は大島理森議長に代わり事務方が受け取った。大島氏は愛煙家で知られる。
申し入れ後、議連の松沢成文幹事長は記者団に対し「自分たちでつくったルールを守らないのは特権意識の弊害だ」と強調した。山東議長は「(指摘は)その通り。議院運営委員長と相談し、対応したい」と応じたという。
改正健康増進法が全面施行された今年4月以降、国会内は国の基準を満たした喫煙専用室以外での喫煙は禁じられている。国会の一部である議員会館では各階にある喫煙所に行かず、自室で吸う議員がおり、秘書らの受動喫煙被害が懸念されている。