知事 道議会喫煙所認めず 設置の前提「全会派一致」 村田議長の判断が焦点

2020/10/01 06:46 更新 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/465893 

 鈴木直道知事は30日の道議会予算特別委員会の総括質疑で、各会派の間で意見が割れている道議会新庁舎の屋内喫煙所の設置について、事実上容認しない意向を表明した。知事は喫煙所設置の条件として「議会の総意として結論が出た場合」と述べ、全会派の意見一致が前提との考えを示した。一部道議の法令に反した庁舎内での喫煙については「残念」と述べた。

 道議会では9月に庁舎内で一部道議の喫煙が判明。これを受け、最大会派の自民党・道民会議内で早急に喫煙所設置を求める声が出ており、知事がけん制した格好だ。知事は「税金を使った(喫煙所の)設置に道民の理解を得られるのかを考えた時、困難ではないか」とも述べた。北海道結志会の赤根広介氏(登別市)への答弁。

 新庁舎は道が所有しており、村田憲俊・道議会議長に管理の責任がある。知事が態度を明確にしたことで、今後は、議長の判断が焦点となる。

 改正健康増進法では、議決機関である議会庁舎は喫煙所以外の屋内は全面禁煙とされている。

 新庁舎の喫煙所を巡っては、自民党会派は設ける方針、民主・道民連合は設けない方針で、他の3会派は屋外も含めた敷地内完全禁煙を主張。結論は先送りされている。

 

道議会2会派に喫煙問題で注意 村田議長

2020/10/02 05:00 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/466332?rct=n_society

 道議会の村田憲俊議長は1日、改正健康増進法で禁煙となっている道議会新庁舎内で最大会派の自民党・道民会議と民主・道民連合の一部道議が喫煙していた問題について、両会派に対し法令順守を徹底するよう口頭で注意した。

 同日午前、議長室で両会派の役員に伝達した。これを受け、議会事務局も局長名で全会派に禁煙徹底を依頼する文書を配布した。

 議決機関には喫煙所の設置が認められているが、道議会は会派間の調整が付かず、設置の是非について結論が出ていない。鈴木直道知事は、全会派が一致していない状況では喫煙所の設置を認めない考えを示している。

 村田議長は北海道新聞の取材に対し「喫煙所の設置の議論は、新型コロナウイルスの感染が収束するまではできない」とコメントした。