鈴木直道知事は30日の道議会予算特別委員会の総括質疑で、各会派の間で意見が割れている道議会新庁舎の屋内喫煙所の設置について、事実上容認しない意向を表明した。知事は喫煙所設置の条件として「議会の総意として結論が出た場合」と述べ、全会派の意見一致が前提との考えを示した。一部道議の法令に反した庁舎内での喫煙については「残念」と述べた。
道議会では9月に庁舎内で一部道議の喫煙が判明。これを受け、最大会派の自民党・道民会議内で早急に喫煙所設置を求める声が出ており、知事がけん制した格好だ。知事は「税金を使った(喫煙所の)設置に道民の理解を得られるのかを考えた時、困難ではないか」とも述べた。北海道結志会の赤根広介氏(登別市)への答弁。
新庁舎は道が所有しており、村田憲俊・道議会議長に管理の責任がある。知事が態度を明確にしたことで、今後は、議長の判断が焦点となる。
改正健康増進法では、議決機関である議会庁舎は喫煙所以外の屋内は全面禁煙とされている。
新庁舎の喫煙所を巡っては、自民党会派は設ける方針、民主・道民連合は設けない方針で、他の3会派は屋外も含めた敷地内完全禁煙を主張。結論は先送りされている。