【米国】食品小売業でたばこ販売撤退広がる 中堅スーパーも追随


米国に約360店舗を展開する中堅スーパー「ストップ&ショップ」は8月31日までに、全店舗でたばこ製品の販売を中止すると発表した。ゴードン・リード社長は「食料品店としての我々の責任は店舗内だけにとどまらない。従業員、顧客、地域社会がより良い健康状態を目指して努力できるよう、大胆な措置を講じる」とコメントしている。

これとあわせて同社は8月28日、ボストンとニューヨークの2店舗でたばこの買い戻しイベントを実施。先着100人に同社ギフトカードや健康的なスナック、禁煙用品などを提供したという。今後は消費者や地域の健康支援を優先する方針で、リード社長は「たばこからの撤退はこの目標を達成するための第一歩だ」と強調している。

米国ではがん患者支援団体や公衆衛生擁護団体などが、小売業者にたばこの販売中止を求める運動を繰り広げている。スーパー大手のターゲットは1996年にたばこ販売から撤退。ウォルマートは2022年、一部店舗でのたばこの販売中止を発表した。また、ドラッグストア大手CVSは2014年にたばこ販売から撤退し、社名をCVSヘルスに変更している。