喫煙者リスク、加熱式は1.65倍 新型コロナ感染―大阪公立大
2023年02月03日07時59分 時事 https://www.jiji.com/jc/article?k=2023020201136
加熱式たばこを吸う人はたばこを全く吸わない人より新型コロナウイルス感染症に1.65倍かかりやすい。大阪公立大などの研究グループが喫煙者の新型コロナ感染リスクを分析した研究結果を発表した。論文は2日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に掲載された。
研究では昨年2月にインターネットを通じて行った16~81歳の約3万人の生活状況調査を利用。うち2020、21年のどちらかで新型コロナに感染した1097人の喫煙状況を分析した。
その結果、喫煙経験がない人のかかりやすさを1とすると、過去に喫煙歴のある人は1.19倍、紙巻きなど燃焼式の喫煙者は1.12倍、加熱式が1.65倍、加熱式と燃焼式の併用者は4.66倍だった。
入院しやすさは加熱式1.27倍、併用者3.17倍。酸素投与を受けるリスクも加熱式1.90倍、併用者4.15倍で、病状が悪化する傾向がみられた。
研究グループの浅井一久准教授は「加熱式たばこは燃焼式より害が少ないと言われるが、安全性は明らかになっていない。研究成果が喫煙について考えるきっかけになれば」と話している。