2018/9/19(水) 10:00配信 神戸新聞 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180919-00000007-kobenext-l28
兵庫県の受動喫煙防止条例の見直しを議論している検討委員会が18日、神戸市内で開かれ、家庭内も含めて子どもがいる場所での喫煙を全面的に禁止とすることで合意した。レストランや公園などだけでなく、自家用車の中でも子どもが同乗する場合は禁煙とし、違反には罰則も設けるとした。プライベートな空間での喫煙を規制する条例は東京都が4月に施行しているが、罰則までは設けていなかった。
検討委は受動喫煙対策の議論の中で、特に子どもに対するたばこの影響を重視。東京都の「子どもを受動喫煙から守る条例」では、子どもがいる車の中や公園などでの禁煙は「努力義務」としていたが、検討委では「子どもは大人に比べて、たばこの有害物質の影響を受けやすい。義務化を明示すべき」との見解で一致した。
保護者らが自宅内で喫煙することに対して「家に立ち入って喫煙を確認し、罰則を科すのは現実的に難しい」との理由で見送ったが、「子どもがいる場所での喫煙は児童虐待に当たる」「諸外国では禁止されている」などの意見が大勢を占め、公道などを走る自動車のような私的空間も含めた、より踏み込んだ規制を県に求めた。
一方で、完全禁煙を訴える医師らと、現状維持を求める商工業界などの委員間で、対立が続いていた飲食店規制の線引きについても、ほぼ議論が決着。喫煙できるのは7月に成立した改正健康増進法と同基準の原則「客席面積100平方メートル以下」の既存店としたが、県独自の上乗せ規制として、これらの店で喫煙する場合は「20歳未満立ち入り禁止」の表示をするか、「喫煙専用室」を設けることを義務付けるとした。
検討委は11月の次回会合で報告書を提出する予定で、県が報告を基に具体的な罰則の内容などを定めた条例改正案を作成。来年2月の定例会への提出を目指す。