姫路・大手前通りの喫煙所撤去へ 観光客や買い物客の受動喫煙防ぐ

2019/9/28 05:30神戸新聞NEXT  https://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/201909/0012739694.shtml

 

 兵庫県姫路市は、JR姫路駅や姫路城の周辺にある8カ所の喫煙所のうち、壁などで明確に区切られていない7カ所を、本年度中に撤去することを決めた。県の改正受動喫煙防止条例が2020年4月に全面施行されることを踏まえた措置で、観光客や買い物客の受動喫煙を防ぐ。

 県条例では来年4月から、姫路公園(姫路城周辺の68ヘクタール)などの都市公園を受動喫煙防止区域と規定。壁などで明確に区切っていない場所は禁煙となるため、公園内の大手前公園▽姫山駐車場▽市立美術館西側-など5カ所を撤去する。

 さらに、同区域外の姫路駅北駅前広場と白銀交差点南東の2カ所も「県条例の趣旨に反する」として撤去する。壁で囲われている姫路城三の丸広場内の1カ所だけ残す。

 北駅前広場と白銀交差点の喫煙所は14年度に整備された。市によると、特にタクシーの降り場近くにある北駅前広場の喫煙所は「指定場所からはみ出して喫煙している人がいる」「煙が流れてきて不快」という苦情や、「ガラスが汚れていて気になる」と景観を気にする声が通行人から多数寄せられていたという。

 市は壁の増設や喫煙所の拡幅を検討するとしていたが、方針を転換した。市の担当者は「人の往来が多く、受動喫煙を防げないと判断した」と説明する。また、市は整備が完了している姫路駅南側の広場を来年4月から路上喫煙禁止区域に指定。区域内で喫煙すると千円の過料が徴収される。

姫路駅北駅前広場の喫煙所。喫煙スペースからはみ出る利用者も多い=姫路市駅前町 姫路駅北駅前広場の喫煙所。喫煙スペースからはみ出る利用者も多い=姫路市駅前町