コロナ禍の在宅勤務、喫煙に注意 換気扇の下、ベランダ…「意図しない受動喫煙」防止を 兵庫県対策委

2022/3/24 17:15 神戸新聞 https://nordot.app/879648205411041280?c=388701204576175201

 

 



 兵庫県の受動喫煙防止対策検討委員会(委員長=藤原久義・県立尼崎総合医療センター名誉院長)は24日、2021年度に議論してきた対策案を盛り込んだ報告書を、片山安孝副知事に提出した。喫煙は新型コロナウイルス感染の重症化の要因と指摘。コロナ禍で増えている在宅勤務中の受動喫煙を防ぐよう、県民への啓発強化を促した。

 兵庫県受動喫煙防止条例は12年、全国で2番目に制定。19年には子どもや妊婦が同乗するマイカーの車内の禁煙を義務付けるよう改正された。21年度は必要な取り組みを見直す年で、検討委が開催されてきた。

 報告書では、コロナ禍で普及したテレワークを踏まえ、台所の換気扇の下や集合住宅のベランダなどで喫煙する事例が多いことに言及。「意図しない受動喫煙」が生じないような啓発を求めた。

 また、密集しやすい喫煙所の感染防止策をまとめたガイドラインを作成。施設管理者には人数など密集を避ける制限を設け、入り口に体温測定器やアルコール消毒を置くことを要請した。利用者にはライターや携帯灰皿の貸し借りをせず、会話をしないことなどを求めている。都道府県レベルで同様のガイドライン作成は珍しいという。

 一方、県庁の敷地内全面禁煙や県職員の勤務時間中の禁煙なども提言。受動喫煙対策の「先進県」としての取り組みを促した。片山副知事は「できる取り組みから対応を検討したい」と話した。

 

コロナ禍での受動喫煙防止に啓発強化を 県の委員会が報告書/兵庫 

2022/03月24日 17時59分 NHK https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20220324/2020017547.html 

新型コロナの感染対策でテレワークが広がる中、兵庫県の有識者の委員会は、受動喫煙を防ぐためベランダや庭先などで喫煙する際にも周囲に十分配慮するよう、県に対して啓発の強化などを求める報告書をまとめました。

この報告書は、3年前に改正された県の条例に基づき、医師や大学教授など有識者でつくる県の受動喫煙防止対策検討委員会がまとめたもので、24日、藤原久義委員長が、片山安孝副知事に手渡しました。

報告書によりますと、新型コロナの感染対策でテレワークが広がり在宅勤務する人が増えるなか、ベランダや庭先での喫煙で近隣の住民が受動喫煙をする可能性が高まるとして、喫煙する場合は周囲に人がいないか十分配慮することなど、県民に対する啓発を強化するよう県に求めています。

また、厚生労働省がコロナの重症化リスクの1つに喫煙をあげていることから、報告書には喫煙所での対策のガイドラインも盛り込まれ、▼人との距離を最低でも1メートルは保つよう人数を制限することや、▼入り口での検温や手指の消毒などを求めています。

藤原委員長は「受動喫煙で年間、全国でおよそ1万5000人が亡くなっている。コロナ禍での受動喫煙対策が必要だ」と述べました。

片山副知事は「県民の皆さんの健康が一番大事なので、県としても率先して取り組み、できることから対応する」と答えていました。