日本医師会常任理事の道永麻理氏は3月25日の第141回日医臨時代議員会で、政府が今国会での成立を目指す改正健康増進法の受動喫煙対策について、「第一歩としては評価するが、例外規定が多く満足できるものではない」と指摘した。
東京都代議員の角田徹氏は「将来的にたばこフリー社会を目指すことは、医療の専門集団としての医師会の責務である」と考えるとして、日医の姿勢を問い質した。
道永常任理事は、日医は一貫して例外規定や特例を設けることのない受動喫煙防止対策の強化を訴えてきたと説明。2017年5月に医療団体と共同して行った署名活動では、1カ月間で264万筆を超える多くの署名を集めたことを紹介し、「何より国民の健康に対する関心の高さである」で述べた。
道永常任理事は、3月9日に閣議決定された改正健康増進法については、「受動喫煙防止の第一歩としては評価するが、例外規定が多く満足できるものではない」と指摘した。東京都医師会では、条例で実効性のある受動喫煙対策を実施されるよう署名活動をしていることを挙げ、「東京都が先陣を切って、他の自治体に影響を与える条例になることを期待している」と呼びかけた。
角田氏は「国はミニマムスタンダードだと考えている。各地区で実効性のあるしっかりとした受動喫煙防止対策を進めるべき。都でもそういった条例を設定しようと努力している。日医にも指導、協力して欲しい」と応えた。