自民 受動喫煙防止の法案に慎重意見相次ぐ

 

 
自民党の厚生労働部会で、政府が提出を目指す、他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙の防止策を強化するため、飲食店などの建物内を原則として禁煙とする法案に対し、「小さな飲食店は経営が立ち行かなくなる」などと、慎重な対応を求める意見が相次ぎました。

政府は、20日に召集される通常国会に、他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙の防止策を強化するため、飲食店などの建物内を原則として禁煙とし、違反した場合は罰金を科すことなどを盛り込んだ法案を提出することを目指しています。

厚生労働省は、19日に開かれた自民党の厚生労働部会で法案の概要を示し、出席者からは「健康増進を図る部会としては推進すべきだ」という意見が出されました。
一方で、「受動喫煙を無くすことは筋が通っているが、小さな喫茶店や居酒屋は経営が立ち行かなくなり、自民党としても苦境に立たされる可能性がある」、「強引に建物内を禁煙とするのは問題で、まずは分煙の推進を図るほうがはるかに効率的だ」などと、慎重な対応を求める意見が相次ぎました。

厚生労働省は、ことしの3月上旬をめどに必要な法案を提出したい考えで、政府与党内や関係業界との調整を急ぐことにしています。