2019/11月10日17時36分 NHK https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20191110/7000015198.html
道議会の自民党会派が来年1月に完成する新庁舎に喫煙室の設置を決めたことについて、北海道医師会は10日、自民党北海道連の会長に全面禁煙を求める要望書を手渡しました。
道議会最大の自民党会派は来年1月に完成する道議会新庁舎の議員控え室に喫煙室を設置することを決めましたが、受動喫煙への懸念から反対する声が相次いでいます。
北海道医師会は10日、札幌市内のホテルで自民党北海道連の吉川貴盛会長と会談し、敷地内を全面禁煙にするよう求める要望書を手渡しました。
要望書では「全国で最も喫煙率の高い北海道でこそ官民を挙げてしっかりと受動喫煙対策を進める必要がある。与党としての自覚を強く求める」としています。
これに対して吉川会長は「真摯に受け止める。最終的にどうするかは道議会の自民党会派が決めるが、要望の内容はしっかりと伝える」と述べました。
会談のあと、北海道医師会の長瀬清会長は「道連会長がこちらの思いを受け止めてくれたことは一歩でも前に進んだと感じている」と話していました。
2019/11/12 05:00 北海道新聞 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/363802
新しい道議会庁舎に最大会派の自民党・道民会議が喫煙所の設置を決めた問題を巡り、北海道医師会の長瀬清会長が10日、自民党道連の吉川貴盛会長に完全禁煙を求め、要望書を提出した。吉川氏は「道連として真摯(しんし)に受け止める」と応じたが、自民道議の反発も予想され、設置撤回に向けて指導力を発揮できるかは見通せない。
「軽い要望ではなく、すごく重い要望だ」。喫煙所を設けないよう求めた長瀬氏は語気を強めた。吉川氏は「今の話を(自民会派に)しっかり伝える」と述べたものの、「最終的には道議会自民党が決めることになる」と強調した。
要望書では「全国で最も喫煙率の高い北海道でこそ、官民挙げてしっかりと、受動喫煙対策を進める必要がある。与党としての自覚を強く求める」と訴えた。
長瀬氏は記者団に対して、「われわれの完全禁煙の主張が正しいと道連会長が認めた。指導者として手腕を発揮してほしい」と語った。
しかし、「道連と道議会自民会派は別人格」(道連幹部)との見方があり、吉川氏が自民会派の決定を覆せるかは微妙な情勢だ。
喫煙所の設置に賛成する道議は、今春の知事選に向けた自民党の候補者選びで鈴木直道知事の擁立を主導した吉川氏に反発した勢力が中心。吉川氏が問題に「介入」すれば、反発が広まる可能性がある。
道議会全5会派のうち自民会派のみが、来年1月完成予定の新庁舎への喫煙所の設置を決定し、他会派から全会派での協議を求める声が上がっている。